大阪駅近くで巨大鋼管が突如せり上がる 市が12日後にけが人2名を公表
大阪市北区のJR大阪駅近くで、地中に埋設されていた巨大な鋼管が地上13メートルまでせり上がる事故が発生しました。横山英幸大阪市長は2026年3月23日、この事故で2名のけが人が発生したほか、走行中の車両の窓ガラスが割れるなどの被害があったことを明らかにしました。市は事故が発生した3月11日には被害状況を把握していたものの、公表は12日後となったことを謝罪しています。
事故の詳細と被害状況
事故が発生したのは、下水道工事のため「立て坑」として使用するために地中に埋設されていた鋼管です。この鋼管は直径3.5メートル、長さ27メートル、重さ56トンという巨大なものでした。3月11日早朝、鋼管が隆起しているのが確認され、午前6時50分ごろには突き出た鋼管の上部からアスファルト片が落下しました。
落下したアスファルト片は地面に衝突した際に破片がはね飛び、走行中の車両2台に直撃しました。70代男性が運転する車両には破片が側面ガラスにぶつかり、ガラスが割れたほか、急ブレーキをかけた際に同乗していた30代男性とともに頸椎ねんざを負い、約3週間の治療が必要なけがを負いました。もう1台の車両はバンパーに傷がつきましたが、けが人はいませんでした。
市の対応と情報公開の遅れ
大阪市は事故当日に2件の被害事案を把握していましたが、公表は12日後の3月23日まで行われませんでした。市の担当者は「工事業者が被害状況の把握を進めており、正確な事実確認を待っていた。公表が遅くなってしまい申し訳ない」と謝罪しました。
横山市長は23日に初めて事故報告を受けたと述べ、「情報が錯綜しないためにも一定の時間は必要だった」と説明しました。しかし、事故から12日間も公表が遅れたことについては、市民からの批判が予想されます。
原因調査と今後の対応
鋼管がせり上がった原因については、工事中に管内の水を抜いた後、地下水の浮力によって上昇した可能性が指摘されています。専門家によれば、巨大な鋼管がこのような形で隆起する事例は極めて珍しく、詳細な技術調査が必要とされています。
市と工事業者は、他にも被害を受けた人がいないか確認するため、相談窓口を設置しました。大阪市の窓口は北部方面管理事務所管理課(06・6462・1434)で、受付時間は平日午前9時から午後5時半までとなっています。横山市長は「当時通行された方で、何か思い当たることがあれば相談して欲しい」と呼びかけています。
安全対策の再確認が急務
この事故は、都市部における大規模地下工事の安全管理の重要性を改めて浮き彫りにしました。直径3.5メートルもの巨大鋼管が突如として地上にせり上がるという事態は、周辺の交通や歩行者に重大な危険をもたらす可能性があります。
大阪市は今後、同様の工事における安全対策の徹底と、事故発生時の迅速な情報公開体制の整備が求められるでしょう。特に都市の中心部での工事では、市民の安全確保と透明性のある情報提供が不可欠です。



