万引対策で脅威より良心に訴えるメッセージが効果的 福島大と県警の実証実験で判明
万引対策は脅威より良心メッセージが効果的と実証

万引対策の新たな知見:脅威より良心に訴えるメッセージが効果的と実証

福島県警察と福島大学の共同研究により、行動科学の知見を活用した万引対策の実証実験が実施され、脅威を感じさせるメッセージよりも、良心に訴えるメッセージの方が、万引の抑止効果が高い可能性があることが明らかになりました。この結果発表会が19日、県警で開催され、協力した福島大学の鈴木あい特任准教授が詳細な報告を行いました。

実証実験の概要と方法

実験は、いちい系列スーパーの13店舗を対象に、昨年8月から11月にかけて実施されました。相手に命令せず、より良い選択をするよう促す「ナッジ理論」に沿って、6種類の異なる音声メッセージを録音再生器から流し、その効果を科学的に検証しました。鈴木准教授によれば、このアプローチは、人々の行動を強制するのではなく、自発的な改善を導くことを目指しています。

実験結果の詳細分析

実験結果では、「万引はお店の経営に大きな影響を及ぼします」といった良心に訴えるメッセージが流れた多くの売り場では、商品の損失割合を示す「ロス率」が顕著に改善しました。一方で、「警備員が店内を巡回しております」という脅威を与えるメッセージが流れた一部の売り場では、ロス率が逆に悪化する傾向が見られました。鈴木准教授は、倫理観に直接訴えかけるメッセージが効果的だったと評価しつつ、脅威的な情報は「警備員が巡回していない今なら大丈夫」という思考を誘発し、かえって万引を助長する可能性があると解説しました。

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今後の対策と展望

福島県警は、この実証実験の成果を踏まえ、今後、県内のスーパーや小売店に対して、効果が高かった良心に訴えるメッセージの積極的な活用を働きかけていく方針です。これにより、より効果的な万引防止策の普及が期待されます。報告会の終了後には、県警の佐藤剛生活安全部長が鈴木准教授に感謝状を贈呈し、学術界と警察の連携の重要性を強調しました。

この研究は、行動科学を実践的に応用した防犯対策の一例として、今後の犯罪抑止策に新たな視点を提供するものと注目されています。県警関係者は、継続的なデータ収集と分析を通じて、さらなる効果向上を目指すと述べています。

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