遊休農地全国最多8333ヘクタール、再生へ迅速な対策を
遊休農地全国最多、再生へ迅速な対策を

遊休農地が増加すれば、本県の基幹産業の一つである農業の衰退がさらに進行する。耕作地として再生するための手立てを急いで講じる必要がある。

遊休農地の現状と課題

農林水産省の2024年度調査によると、県内の遊休農地面積は8333ヘクタールで、全国最大となった。主な要因は農家の高齢化と後継者不足である。また、農水省が昨年発表したデータでは、10年後の後継者が未定の農地が県内で48.3%に達している。約半数もの農地で将来の見通しが立たないというのは極めて深刻な状況だ。

農地を長期間耕作せずに放置すると、土壌の質が低下し、農業再開が困難になる。さらに、クマやイノシシなどの有害鳥獣の隠れ家や病害虫の発生源となり、周辺農地にも悪影響を及ぼす。そのため、遊休農地でも適切な管理が不可欠である。

Pickt横長バナー — Telegram用の共同買い物リストアプリ

県の支援策と課題

県は遊休農地の再生を見据えた補助事業を実施している。雑草の刈り取りや菜の花などの景観作物栽培にかかる費用の半額を支給する制度だ。遊休農地が増加する中、再活用可能な状態を維持するための支援は時宜にかなっている。しかし、これだけでは根本的な解決にはならない。できるだけ早期の耕作再開につなげることが重要である。

土地所有者が農業を継続できない場合、農地中間管理事業(農地バンク)の活用が考えられる。離農者の農地をバンクが借り受け、大規模経営を目指す農家や法人に貸し出す仕組みだ。県や各市町村は制度の周知を強化し、貸し手と借り手の最適なマッチングを図り、農地の集積・集約化を進めるべきである。

新規就農者と地域活性化

県内では新規就農者数も増加傾向にある。遊休農地の所有者には、意欲ある人に営農を引き継ぐ選択肢も考えてもらいたい。遊休農地は過疎化が進む中山間地域に多い。地方での生活を志向する新規就農者が移住すれば、地域の活性化にもつながる。そのためには、農業だけでなく住居などもセットで手厚く支援することが欠かせない。

最新技術の活用

農地再生に向けて、会津大学の学生らの研究も注目されている。有志らがNPO法人を設立し、人工知能(AI)や情報通信技術(ICT)を活用した土壌再生などに取り組んでいる。最新技術を応用した「スマート農業」により生産性向上や作業効率化が図れれば、遊休農地の解消も期待できる。JAや県などは学生らと情報共有を図りながら、実装に向けて共に知恵を絞るべきである。

Pickt記事後バナー — 家族イラスト付きの共同買い物リストアプリ