心臓移植新基準4月開始 余命1カ月の待機者を最優先に 緊急性重視で待機中死亡減少目指す
心臓移植新基準4月開始 余命1カ月の待機者を最優先に (23.03.2026)

心臓移植の新選定基準が4月から運用開始 緊急性の高い患者を最優先に

日本循環器学会と日本心臓移植学会は3月23日、脳死による臓器提供者(ドナー)からの心臓移植を希望して待機する患者に対する新たな選定基準の運用を、4月1日から開始すると発表しました。この新基準では、余命1カ月以内と予測される60歳未満の患者を最優先として臓器をあっせんする仕組みを導入します。緊急性の高い患者の順位を引き上げることで、待機中の死亡を減少させることを目指しています。

従来の基準から大きく転換 緊急性を重視した枠組み

従来の基準では、人工心臓を装着中の患者などを「ステータス1」と位置づけ、年齢を考慮しつつ待機期間の長い人を優先していました。しかし、人工心臓の性能が向上したことで長期間の待機が可能となり、より良い条件を求めて移植を辞退するケースが発生していました。この状況を踏まえ、厚生労働省は最優先枠として「1A」を新設し、緊急性の高い患者の順位を上げられるよう基準を見直しました。

新基準の対象となる具体的な患者像

優先枠の認定を担当する両学会は、運用の詳細を公表しています。主な対象として、人工心臓を装着できず長期間の待機が難しい「拘束型心筋症」などの患者を挙げています。さらに、人工心臓装着後に合併症が生じてリスクが高まった場合や、再移植が必要と判断されるケースも含まれるとしています。これらの患者は、医学的に緊急性が高いと評価され、新設された最優先枠「1A」での臓器あっせんの対象となります。

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新基準導入の背景と期待される効果

心臓移植を待機する患者の中には、病状が急速に悪化し、短期間で生命の危機に直面する人々が少なくありません。従来の基準では、こうした緊急性の高い患者が適切なタイミングで移植を受けられないケースがあり、待機中の死亡が課題となっていました。新基準の導入により、緊急性をより正確に評価し、臓器を必要とする患者に迅速に提供するシステムが構築されます。これによって、待機リスト上の死亡者数を減少させ、移植医療の公平性と効率性を向上させることが期待されています。

両学会は、新基準の運用開始後も、実際の症例を検証しながら必要に応じて見直しを行う方針を示しています。医療関係者からは、患者の生命を救うための重要な一歩として、この変更を歓迎する声が上がっています。今後は、新基準がどのように現場で適用され、待機患者の予後にどのような影響を与えるかが注目されます。

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