長崎市の主要病院、緊急性の低い救急搬送に新たな費用徴収を導入
長崎大病院、長崎みなとメディカルセンター、日赤長崎原爆病院の3病院が、2026年7月以降、緊急性が認められない症状での救急搬送に対し、患者に7700円の費用負担を求める方針を固めました。この取り組みは、救急車の適正利用を促進し、逼迫する救急医療体制の維持を目的としています。厚生労働省によると、同様の制度は九州・山口地域では初めての導入となります。
救急搬送の現状と背景
長崎市消防局のデータによると、昨年の救急搬送件数は2万5255人(速報値)と過去最多を記録し、そのうち約35%が軽症と分類されています。救急医療資源の効率的な活用が課題となる中、緊急性の低い搬送への対応が求められていました。今回の費用徴収は、こうした状況を改善するための措置として位置づけられています。
対象病院と既存制度との関係
対象となる3病院はいずれも病床数200床以上を有し、救急患者を多く受け入れている施設です。これまで、診察時に紹介状を持たない患者からは診療費とは別に選定療養費を徴収していましたが、救急搬送については費用負担が適用されていませんでした。新制度では、緊急性がないと判断された搬送患者に対し、選定療養費として7700円を徴収することになります。
地域全体での周知と今後の展開
長崎市および周辺市町は、この方針について広く周知する予定です。関係者によれば、救急車の適正利用を促すことで、真に緊急性の高い患者への医療提供を確保し、地域の救急医療体制の持続可能性を高める狙いがあります。この動きは、全国的な救急医療の課題に対応する先駆的な事例として注目されています。



