美容医療で深刻な副作用、女性3人がクリニックを提訴
東京都内の美容クリニックで施術を受けた女性3人が、顔面に生じた深刻な副作用を理由に、クリニックに対して計約1850万円の損害賠償を求め、2月27日に東京地方裁判所に提訴しました。原告側は、施術前に適切なリスク説明が行われなかったと主張しています。
「プレミアムPRP皮膚再生療法」後にしこりや膨らみ
訴状によると、3人の女性は2018年から2022年にかけて、顔面のしわやたるみを改善する目的で「プレミアムPRP皮膚再生療法」と呼ばれる薬剤注入治療を受けました。しかし、施術後、目の下や頬にしこりが形成されたり、皮膚が異常に膨らむなどの副作用が発生しました。
原告代理人を務める梶浦明裕弁護士は記者会見で、「美容医療の現場では、施術前の十分な説明義務が軽視される傾向が横行している」と指摘。医療機関側の説明不足が問題の背景にあると訴えました。
「鏡に向き合うたびに絶望」原告女性の悲痛な声
提訴した原告の一人である60代の女性は、副作用による精神的苦痛を次のように語りました。「副作用のせいで人前で自然に笑うことができず、毎日鏡を見る度に絶望感に襲われます。施術を行った医師は、患者が感じているこのような残酷な現実を本当に理解しているのでしょうか」と憤りの表情を浮かべました。
この女性は、美容医療を受けたことで、外見の変化だけでなく、日常生活における心理的負担も大きく増したと述べています。他の原告女性たちも同様に、施術後の容姿の変化に悩み、社会活動に支障を来している状況です。
医療機関の説明義務違反が争点に
今回の訴訟の核心は、クリニックが施術前に治療に伴うリスクや副作用の可能性について、患者に対して十分な説明を行わなかったという点にあります。原告側は、適切なインフォームドコンセントがなされていれば、副作用を回避できた可能性があったと主張しています。
美容医療業界では、効果を強調する一方で、潜在的な危険性についての情報提供が不十分なケースが少なくないと指摘されています。今回の提訴は、医療機関の説明責任の在り方について、改めて社会に問いかけるものとなりそうです。
今後の裁判では、クリニック側の対応や説明内容の詳細が争点となる見込みです。美容医療を受ける消費者にとって、安全かつ透明性の高い医療環境が確保されることが強く求められています。



