福島第一原発3号機で超小型ドローン調査開始、格納容器内部の撮影に成功
福島第一原発3号機で超小型ドローン調査開始、内部撮影 (05.03.2026)

福島第一原発3号機で超小型ドローン調査開始、格納容器内部の撮影に成功

東京電力は3月5日、福島第一原子力発電所3号機において、超小型ドローンを使用した原子炉格納容器の内部調査を開始しました。同日、搭載カメラによって撮影された格納容器内部の画像が公開され、調査の進捗状況が明らかになりました。

調査の目的と計画

この調査は、2037年度以降に予定されている溶融核燃料(デブリ)の本格的な取り出し作業に向けた準備の一環として実施されています。約2週間の期間中、計21回の飛行を計画しており、原子炉圧力容器の真下を含む重要な箇所を詳細に撮影します。得られたデータは、今後の廃炉作業における技術的参考資料として活用される予定です。

超小型ドローンの仕様と操作方法

使用されているドローンは、縦13センチ、横12センチ、高さ4センチという極めて小型の設計で、重量はわずか95グラムです。格納容器側面にある直径14センチ、長さ約2メートルの貫通部「X-53」を通じて、発着台や無線中継器とともに専用装置で挿入されました。

3月5日には2機のドローンがそれぞれ8分間飛行し、無線通信の状況を確認しながら、圧力容器を支える土台「ペデスタル」の外周を飛行して発着台に戻るという試験的な調査が行われました。この過程で、格納容器の壁や内部の障害物が鮮明に捉えられた画像が取得されています。

調査の意義と今後の展望

福島第一原発の廃炉作業は、2011年の事故から15年が経過した現在も継続中であり、溶融核燃料の安全な取り出しは最大の課題の一つとなっています。超小型ドローンによる内部調査は、人間が立ち入ることが困難な高線量環境下での情報収集を可能にし、作業の効率化と安全性向上に貢献することが期待されています。

東京電力の関係者は、今回の調査結果を詳細に分析し、今後の廃炉工程に反映させていく方針を示しています。技術の進歩と継続的な調査を通じて、廃炉作業の着実な前進が図られる見込みです。