函館赤十字病院が閉院検討、2027年3月末めどに 患者減と経営難で急性期医療維持困難に
函館赤十字病院閉院検討、2027年3月末めど 患者減で経営難

函館赤十字病院が閉院へ向けて検討、2027年3月末をめどに

日本赤十字社(東京)は、函館赤十字病院(北海道函館市)の閉院を検討していることを明らかにした。閉院のめどは2027年3月末とされ、患者数の減少や経営難、施設の老朽化などが背景にある。同社は「急性期医療を担う体制を維持することが困難」と判断し、この決断に至った。

人口減少と老朽化が経営を圧迫

日本赤十字社によると、急速な人口減少や病院施設の老朽化、医療従事者確保の難しさが重なり、今月中旬に都内で開かれた代議員会で、現状の医療体制を今後も維持するのが難しいと結論づけた。当面は診療体制を維持するが、正式な閉院時期は今後決定される予定だ。

同病院は1939年に日本赤十字社北海道支部函館診療所として開設され、1958年に病棟を増築して現在の名称に改称した。病床数は137床で、函館市内の26病院の中では15番目の規模を誇る。診療科目は外科、内科、循環器内科のほか、道内では希少な血液腫瘍内科など11科を有している。

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経営難と赤字が深刻化

赤十字病院は医療法で「公的医療機関」に指定され、自治体の補助金を受けながら、へき地医療や夜間救急を担ってきた。しかし、近年は患者数の減少が続き、経営は苦境に立たされている。具体的には、2023年度の経常赤字が1億9204万円、2024年度は1億592万円に上り、財政状況が悪化している。

施設の老朽化も進んでおり、病棟や外来が入る本館は築40年、管理棟は築44年を経過している。これらが維持管理コストを増大させ、経営難に拍車をかけている。

患者への対応と地域医療への影響

通院する患者については、日本赤十字社地域医療計画課の担当者が「診療を引き継げるよう、地域の医療機関と調整を重ねていく」と述べている。閉院が実現すれば、函館市や周辺地域の医療体制に影響が出る可能性があり、地域住民の不安が高まっている。

この決定は、地方における医療崩壊の一例として注目を集めており、今後、他の病院への波及効果も懸念される。日本赤十字社は、閉院までの過程で詳細な計画を策定し、患者や地域社会への説明を進めるとしている。

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