東京都が民生委員の活動費を3倍に増額、企業への協力金支給も決定
東京都は2026年度から、地域福祉の要である民生委員・児童委員の活動費を大幅に増額する方針を固めました。現在、月額1万円とされている活動費を、3倍の3万円に引き上げることで、多様化する活動へのサポートを手厚くします。
企業への協力金支給でなり手不足解消を目指す
さらに、民生委員を雇用する企業に対し、新たに1人あたり10万円の協力金を支給することも決定しました。これらの施策に必要な経費は、2026年度の予算案に計上される見通しです。都は、活動費の増額と企業への協力金支給の二つの施策を通じて、深刻化している民生委員のなり手不足の解消を進めたい考えです。
民生委員は、住民からの様々な相談に応じ、行政や専門機関とのパイプ役を担うなど、地域福祉にかかわる幅広い活動を行っています。特別職の地方公務員として位置づけられ、任期は3年です。原則として報酬はなく、都道府県が活動費を支給しています。
通信費負担の増加と専門知識の必要性が背景
しかし近年、住民や行政との連絡に必要な通信費の負担が増加しているほか、複雑化する相談に対応するため、専門的な知識を得るための研修の必要性も高まっています。こうした状況を踏まえ、都は活動費の増額を決断しました。
そもそも、民生委員のなり手不足は全国的に深刻な課題となっています。東京都内においても、2025年12月時点で充足率が低下しており、地域福祉の維持が危ぶまれる状況です。今回の施策は、こうした背景を受けた緊急的な対応として位置づけられます。
活動費の増額により、民生委員がより積極的に活動できる環境を整備するとともに、企業への協力金支給を通じて、雇用側の負担を軽減し、人材確保を後押しする狙いがあります。都は、これらの取り組みが地域福祉の質向上と担い手の確保につながることを期待しています。



