XがAI生成の戦争偽動画投稿者への収益分配停止方針を発表 2026年3月から実施へ
X(旧ツイッター)は、ユーザーがAI(人工知能)で生成または加工した武力紛争の動画を投稿し、その事実を明らかにしなかった場合、そのユーザーへの収益分配を90日間停止する新たな方針を発表した。この方針は2026年3月から実施される予定で、製品責任者のニキータ・ビア氏が現地時間3日に自身のXアカウントで明らかにした。
違反を繰り返す場合は永久停止も
ビア氏によれば、ユーザーがこの違反を繰り返した場合、収益分配を永久に停止する措置も検討されている。Xでは現在、ユーザーが投稿する動画について、AIで生成したかどうかを自ら選択して公開できる仕様が導入されているが、この機能を適切に使用しないケースが問題視されていた。
中東情勢の緊迫化で偽動画が拡散
米国とイスラエルによるイラン攻撃をめぐり中東情勢が緊迫化する中、SNS上ではAIで生成されたとみられる動画が多く出回っている。X上でも「爆撃の様子」などとする偽とみられる動画が複数拡散されており、情報の信頼性が懸念されていた。
ビア氏「戦争下では真実の情報アクセスが重要」
新たな方針の理由について、ビア氏は投稿で「戦争という状況下においては、人々が現地の真実の情報にアクセスできることが極めて重要だ」と強調。さらに「現在のAI技術を用いると、人々を誤解させるようなコンテンツを作成することは極めて容易になっている」と説明し、偽情報の拡散防止の必要性を訴えた。
パキスタン拠点のアカウント群を発見
また、ビア氏は別の投稿で「昨夜、パキスタンに拠点を置き、AI生成の戦争動画を投稿する31のアカウントを管理していた人物を見つけた」と記し、組織的な偽動画の拡散が行われている実態を明らかにした。この発見は、AI技術が悪用されるリスクの高まりを示す事例として注目されている。
Xの今回の方針は、AI生成コンテンツの適切な表示を促すとともに、偽情報による社会混乱を防ぐことを目的としている。今後、他のSNSプラットフォームでも同様の対策が広がる可能性が指摘されており、デジタル空間における情報の信頼性確保が課題となっている。
