ランサムウェア被害深刻化、復旧費用が急増 中小企業に大きな打撃
ランサムウェア被害深刻化、復旧費用が急増

ランサムウェア攻撃が高度化、復旧費用の増加が深刻な課題に

コンピューターのデータを暗号化し、身代金を要求する不正プログラム「ランサムウェア」による被害が、国内で依然として深刻な状況が続いています。警察庁が2026年3月12日に発表したデータによると、2025年に警察が把握した国内での被害件数は226件で、前年より4件増加しました。特に注目されるのは、攻撃手法の高度化を背景に、被害を受けた企業や団体が復旧に要する費用が増える傾向にある点です。

中小企業が被害の6割強を占める

警察庁のまとめでは、2025年に被害報告があった226件の内訳を分析しています。その結果、中小企業が被害の6割強を占め、大企業は3割弱、残りは各種団体などでした。業種別では、製造業が約4割と最も多く、次いで卸売・小売業、サービス業、情報通信業が続いています。このデータから、中小企業がサイバー攻撃の標的として特に狙われやすい実態が浮き彫りになっています。

復旧期間と費用の増加が顕著

被害に遭った企業・団体を対象としたアンケート調査では、復旧に要した期間について107件の回答がありました。そのうち、1週間未満と1カ月未満を合わせても60件(約56%)にとどまり、2カ月以上かかったケースも7件ありました。さらに、調査や復旧にかかった費用については89件の回答があり、1千万円以上が46件と5割を超え、このうち1億円以上も5件あったことが明らかになりました。

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特に、復旧に2カ月以上かかった企業・団体では、全社が5千万円以上の費用を要しています。これは、2024年の調査では4割強が5千万円未満だったことと比較すると、費用負担が大幅に増加していることを示しています。攻撃の高度化に伴い、システムの復旧やデータの回復がより複雑化し、コストが膨らんでいる実態がうかがえます。

生活への影響も懸念される

ランサムウェア被害は、単なる金銭的な損失にとどまりません。中小企業が多く被害を受けていることから、地域経済や雇用への影響が懸念されます。また、サービス業や情報通信業が標的となるケースでは、一般消費者の生活にも直接的な影響が及ぶ可能性があります。例えば、オンラインサービスが停止したり、個人情報が漏洩したりするリスクが高まるためです。

警察庁は、サイバーセキュリティ対策の強化を呼びかけていますが、中小企業ではリソースが限られているため、対策が十分に行き届いていない現状もあります。今後の課題として、政府や業界団体による支援策の拡充が求められるでしょう。

ランサムウェア攻撃は、技術の進歩とともに手口が巧妙化しており、今後も被害が拡大する恐れがあります。企業や団体は、定期的なバックアップの取得や従業員への教育など、予防策を徹底することが急務です。同時に、被害を受けた際の迅速な対応体制を整備し、復旧費用の負担を軽減する取り組みも重要になっています。

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