米国トランプ政権が、新たな人工知能(AI)モデルに対して公開前の審査を導入する方向で検討していることが、ニューヨーク・タイムズ紙の報道で明らかになった。同紙は政府関係者の話として、4日にこの情報を伝えた。
背景にあるリスク認識
新興企業アンソロピックが開発した生成AI「クロード・ミュトス」などの先端AIが、サイバー攻撃などに悪用されるリスクへの警戒感が高まっている。こうした懸念が、事前審査の検討につながったとみられる。
規制方針の転換
トランプ大統領はこれまで、中国とのAI開発競争をにらみ、米企業が主導権を握るために規制には消極的な姿勢をとってきた。しかし、AIの想定外の進化に対応する必要から、方針を転換する形となった。
作業部会設置へ
報道によれば、政権は事前審査を含むAI開発の監督方法を検討する作業部会の設置に向け、大統領令を出すことを内部で議論している。この作業部会はIT企業の幹部と政府関係者で構成される予定だ。
ホワイトハウスの当局者は、この報道について「臆測だ」と述べている。
英国の動きとの類似性
英国もAI審査の整備を進めており、米国の検討中の制度はこれに似たものになる可能性がある。英国の制度では、複数の政府機関がAIの安全基準を確認する仕組みとなっている。



