米国、NATOに変革を要求 閣僚級会合の連続欠席で欧州防衛責任を強調
北大西洋条約機構(NATO)は2月12日、ベルギーのブリュッセル本部で国防相理事会を開催した。米国防総省によると、米国から出席したコルビー国防次官(政策担当)は理事会において、欧州諸国に対してより重い防衛責任を求める米国の方針を明確に示した。
時代の変化に適応する必要性を主張
コルビー次官は「時代の変化に合わせて適応するのは理性的な判断である。NATOを放棄するわけではないが、変革が不可欠だ」と述べ、同盟の刷新を強く求めた。この発言は、米国が従来の枠組みを見直し、欧州側の負担増を期待していることを示している。
閣僚級会合への連続欠席が異例の事態
米国は昨年12月の外相理事会に続き、今回も閣僚の派遣を見送り、国防総省ナンバー3のコルビー氏が代理出席した。NATOの屋台骨を支えてきた米国の閣僚が欠席する異例の事態が繰り返され、自国の勢力圏と位置付ける西半球を優先視する米国の姿勢が改めて鮮明になった。
防衛支出目標と欧州の取り組みを評価
NATOは昨年の首脳会議で、加盟国の防衛支出を2035年までに国内総生産(GDP)比5%とする目標を設定している。コルビー氏は理事会開始前に記者団に対し、「(米国への)依存ではなく、協力に基づくNATOにするための基盤が整った」と述べ、欧州諸国が防衛力拡充に向かっていることを歓迎した。
この発言は、欧州側の努力を認めつつも、さらなる責任分担を促す意図が込められている。米国の要求は、国際情勢の変化に対応するため、同盟内での役割分担を見直す必要性を強調するものだ。
今回の理事会は、米国がNATOの変革を求める一方で、自国の関与の形を変えつつある現状を浮き彫りにした。今後のNATOの方向性は、加盟国間の調整と防衛負担の公平性が焦点となる見通しだ。



