ロシア、月面原子力発電所の設備輸送を2030年代に開始へ 中国との協力も視野
ロシア、月面原発設備の輸送を2030年代に開始へ (19.03.2026)

ロシアが月面原子力発電所の建設に向け本格始動 2030年代に設備輸送開始へ

ロシア国営原子力企業ロスアトムのリハチョフ総裁は3月19日、月面での原子力発電を実現するための設備輸送を2030年代に開始する計画があることを明らかにした。この発表は、ロシアの月面開発計画が具体的な段階に入ったことを示す重要な進展となっている。

月面原発の詳細仕様と運用計画

計画されている月面原子力発電所は、5キロワット以上の出力を持ち、最長10年間の連続運転が可能とされている。この発電設備は、月面における持続的な電力供給を確保することを目的として設計されており、極端な温度変化や真空環境といった月面の厳しい条件にも耐えられるようになると見込まれている。

ロシアメディアによれば、国営宇宙開発企業ロスコスモスは昨年12月、2030年代半ばまでに月面に原子力発電所を建設するとの声明を発表していた。この発電所は、中国を中心に計画されている月面国際研究ステーションや、ロシア自身の月面探査活動に対して電力を供給することを想定している。

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中国との協力関係と国際的な月面開発競争

中国は2030年までに中国人初の月面着陸を実現させ、さらに2035年までに月面国際研究ステーションを完成させるという野心的な計画を掲げている。ロイター通信の報道によると、中国はロシアと協力して月面での原子力発電所建設を検討している可能性があり、両国の連携が月面開発計画の実現に大きな弾みをつけることが期待されている。

ロスコスモスのバカノフ社長は以前から、月面での原子力発電所建設や金星探査の実現を重要な目標として打ち出しており、今回の発表はその一環として位置づけられる。この動きは、月面開発をめぐる国際競争がさらに激化していることを示している。

宇宙開発における原子力利用の意義と課題

月面での原子力発電の導入は、太陽光発電だけでは不安定になりがちな月面環境において、安定した電力供給を確保するための重要な手段と見なされている。特に、月の夜側では長期間にわたって太陽光が得られないため、原子力発電の必要性が高まっている。

しかし、月面での原子力利用には技術的な課題も多い。設備の輸送や設置、運用における安全性の確保、そして使用済み燃料の処理など、解決すべき問題は山積みだ。それでも、ロシアと中国が協力してこれらの課題に取り組むことで、月面開発の新たな段階が開かれる可能性がある。

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