世界経済フォーラム総裁が辞任、エプスタイン氏との関係調査終了で
【ロンドン=市川大輔】世界経済フォーラム(WEF)のボルゲ・ブレンデ総裁は2月26日、辞任すると発表した。この決定は、少女らの性的人身取引罪などで起訴され自殺した米富豪ジェフリー・エプスタイン氏との関係を巡って受けていた外部調査が終了したことを受けたものだ。
ブレンデ氏の声明と調査の経緯
ブレンデ氏は声明で、「慎重に検討した結果、退任することを決めた。8年半にわたる在任期間は大変やりがいのあるものだった」と述べた。声明ではエプスタイン氏には言及しなかったが、ロイター通信によると、ブレンデ氏は2017年に総裁に就任後、エプスタイン氏と3回会食し、電子メールやテキストメッセージで連絡を取っていたことが米司法省によって明らかにされている。
WEFは2月、この問題について外部の弁護士による調査を開始していた。調査結果について、WEF理事会の共同議長は、「外部弁護士による調査結果では、これまで開示されたこと以外に追加の懸念はないと報告されている」とコメントした。
後任の選定と暫定体制
理事会はブレンデ氏の後任の選定に向けて、WEF幹部のアロイス・ツヴィンギ氏が暫定総裁を務めると発表した。ブレンデ氏はノルウェー出身で、外相や貿易産業相を務めた経歴を持つ人物だ。
WEFは毎年1月にスイス東部ダボスで開催する年次総会(ダボス会議)で広く知られており、国際的な経済フォーラムとして重要な役割を果たしている。今回の辞任は、組織の透明性とガバナンスに関する議論を呼び起こす可能性がある。



