イグ・ノーベル賞、米国から欧州へ移転…主催者「渡航安全懸念で会場変更」
イグ・ノーベル賞、米国から欧州へ移転

イグ・ノーベル賞、授賞式会場を米国から欧州に移転

人々を笑わせ、考えさせる優れた研究を表彰する「イグ・ノーベル賞」の主催者は、授賞式の会場を米国から欧州に変更すると発表しました。この決定は、トランプ米政権による強硬な国境政策を背景に、昨年の式を欠席した米国外の受賞者が相次いだことが理由です。主催者は声明で、「この1年で米国への渡航は安全ではなくなった」と述べ、渡航に関する懸念を明らかにしました。

会場変更の詳細と背景

イグ・ノーベル賞は1991年に創設されたノーベル賞のパロディー版で、これまで米マサチューセッツ州のハーバード大学などで授賞式が開催されてきました。しかし、発表によると、今年はスイスのチューリヒで9月3日に開催し、来年以降は他の欧州の都市とチューリヒで毎年交互に開く予定です。欧州での開催は初めての試みとなります。

この変更の背景には、具体的な受賞者の事例があります。例えば、靴の臭いを抑える棚を考案し、昨年のイグ・ノーベル賞の「工学デザイン賞」を受賞したインド人受賞者は、査証(ビザ)の発給に7~8か月を要したため、渡米を断念しました。また、米当局による拘束や強制送還などを懸念し、出席を辞退した受賞者もいたと報告されています。

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日本人受賞者の活躍と国際的な影響

日本人は過去19年連続でイグ・ノーベル賞を受賞しており、昨年はシマウマ模様の牛には虫がつきにくくなることを突き止めた日本の研究チームが「生物学賞」に選ばれました。このような国際的な受賞者の活躍にもかかわらず、渡航制限が式への参加を妨げるケースが増えています。

主催者の声明は、米国の国境政策が学術交流に与える影響を浮き彫りにしており、イグ・ノーベル賞の移転は、より安全でアクセスしやすい環境を求める動きとして注目されています。今後、欧州での開催が定着することで、受賞者の多様性と式の国際的な性格がさらに強化されることが期待されます。

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