ガザ情勢「厳しい状況続く」 UNRWA清田保健局長が高知大で講演、飢饉と感染症の危機を訴える
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の清田明宏保健局長(65歳)が4月3日、母校である高知大学の入学式で新入生に向けて講演を行い、報道陣の取材に応じました。清田氏は、パレスチナ自治区ガザでは昨年10月の停戦発効後も状況が改善せず、「厳しい状況が続いている」と強く訴えました。
栄養失調の子どもが深刻、上腕が親指ほどの赤ん坊も
講演では、空爆されるガザの様子や重度の栄養失調に苦しむ子どもの写真をスクリーンに示し、具体的な事例を紹介しました。清田氏は「上腕の太さが大人の親指ほどしかない赤ん坊の姿を目の当たりにした」と語り、栄養治療が喫緊の課題であることを強調しました。ガザでは食糧不足が慢性化しており、特に子どもたちへの影響が深刻化しています。
物資不足と衛生環境の悪化で感染症がまん延
式後の取材に対し、清田氏は物資の不足や衛生環境の悪さから「感染症がまん延している」と指摘しました。具体的には以下のような問題が挙げられます。
- 清潔な水や医療用品の供給が不足している
- 衛生設備の整備が遅れ、感染リスクが高まっている
- 医療機関へのアクセスが制限され、適切な治療を受けられないケースが多い
これらの要因が重なり、ガザ地域では健康危機が拡大している現状が浮き彫りになりました。
国際社会への支援要請と今後の課題
清田氏は講演を通じて、国際社会に対し継続的な支援を呼びかけました。停戦後も人道状況が改善しない背景には、政治的な要因や資源の分配の問題が横たわっています。UNRWAとしても活動を続けていますが、以下の点が今後の課題として挙げられます。
- 栄養失調の子どもたちへの緊急支援の拡充
- 感染症対策のための衛生環境の整備
- 長期的な復興に向けた国際協力の強化
清田氏は「ガザの状況は依然として厳しく、一刻も早い対応が求められている」と結び、新入生たちにも国際問題への関心を促すメッセージを送りました。



