米イラン交渉、トランプ氏「最後には全てうまくいく」も根拠示さず
【ワシントン=阿部真司、カイロ=溝田拓士】米国のトランプ大統領は1日、SNSへの投稿で、米イランが戦闘終結に向けて暫定合意したとする「覚書」について、「極めて有益なものとなる」と主張した。しかし、イラン側は「(米国が)絶えず見解を変え、矛盾した要求を提示する」と批判しており、双方の主張の溝は埋まっていない模様だ。
トランプ氏は「最後には全てうまくいくはずだ」と述べたものの、その根拠は示しておらず、先行きは不透明な状況が続いている。覚書については5月末に最終判断を下す意向を示していたが、結論を先送りした形となった。
高濃縮ウラン扱いめぐり修正要求
米主要ニュースサイト・アクシオスによると、トランプ氏はイランが保有する高濃縮ウランの扱いを巡る内容が不十分だとし、修正を求めているという。米国は覚書の草案について両国で暫定合意したと主張するが、イラン側は一貫して「確定していない」との立場を示している。
イラン外務省のエスマイル・バガイ報道官は1日の記者会見で、米国が「(事実と)異なる内容を、メディアを通じて発信する」と述べ、そうした状況が交渉を長引かせていると批判した。イランのタスニム通信によると、イランも覚書の修正を米側に求める方針という。交渉決裂の可能性もあるとしている。
ホルムズ海峡付近で軍事行動も
一方、米中央軍は5月31日、ホルムズ海峡付近にあるイランの無人機の管制施設などを攻撃したと発表した。イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は1日、管制施設攻撃を受けて米側に反撃したと明らかにした。
このように、外交交渉と軍事行動が並行して進む中、両国の緊張は依然として高まっている。今後の展開が注目される。



