米中閣僚級貿易協議がパリで開始、イラン産原油問題が焦点に
フランス・パリで、米中両政府による閣僚級貿易協議が15日に始まった。この協議では、米国が中国に対してイラン産原油の購入を縮小し、代わりに米国産原油の購入を拡大するよう要求する可能性が浮上している。これは、第2次トランプ政権発足後6回目となる閣僚級会談であり、両国の貿易摩擦を緩和するための重要な場となっている。
米国側の要求内容と協議の背景
米国のベッセント財務長官と中国の何立峰副首相は、初日の15日に6時間以上にわたる会談を行い、16日も協議を継続した。米国側は、原油問題に加えて、米ボーイング製の航空機や米国産大豆の購入拡大を中国に求めており、これらが主要な議題として取り上げられている。さらに、中国によるレアアース(希土類)の輸出規制についても議論される見通しだ。
これまでの米中交渉では、米国が関税措置を打ち出しながら進めてきたが、米連邦最高裁判所が「相互関税」などを違法とする判決を下しており、新たな対応が迫られている。米国通商代表部(USTR)は11日、不公正な貿易慣行のある国や地域に対し制裁関税を課す「通商法301条」に基づく事前調査を開始すると発表。これに対し、中国商務省の報道官は16日、閣僚級協議で米国の事前調査に抗議したことを明らかにした。
協議の目的と今後の展開
今回の閣僚級協議は、今月末に中国・北京で予定されている米中首脳会談に向けた事前調整が主な目的とされている。両国は、貿易問題の解決に向けて歩み寄りを模索しており、特にエネルギー分野での協力や経済関係の強化が焦点となっている。
米中貿易協議の行方は、国際経済に大きな影響を与える可能性があり、今後の動向が注目される。協議が順調に進めば、貿易摩擦の緩和や市場の安定につながることが期待されるが、要求内容の相違から難航する可能性も残されている。



