トランプ米大統領は29日、連邦準備制度理事会(FRB)に対し、利下げを実施するよう改めて要求した。先週発表された2025年第1四半期の実質国内総生産(GDP)成長率が前期比年率1.1%と、市場予想を大きく下回ったことを受け、大統領は経済活性化に向けた圧力を強めている。
GDP減速と利下げ要求の背景
トランプ大統領はツイッターで、「FRBは金利を引き下げ、経済を再び活性化させるべきだ。遅すぎる対応は許されない」と投稿。FRBのパウエル議長を名指しし、利下げの遅れが経済成長の足かせになっていると批判した。第1四半期GDPは、個人消費の伸び悩みや在庫投資の減少が響いた形で、前四半期の2.6%から急減速した。
市場の反応と今後の見通し
トランプ大統領の発言を受け、ニューヨーク株式市場では主要株価指数が一時上昇したが、利下げ観測が既に織り込まれていたため、上昇幅は限定的だった。FRBは今後の金融政策決定会合で、追加利下げの是非を議論する見通し。市場では、年内に少なくとも1回の利下げが実施されるとの見方が広がっている。
- トランプ大統領の要求: FRBに対し、経済成長を後押しするため、積極的な利下げを求める。
- GDP減速の要因: 個人消費の鈍化、企業の在庫調整、輸出の減少などが影響。
- FRBのスタンス: パウエル議長は、データ次第で柔軟に対応する姿勢を示しているが、大統領からの圧力に直面。
専門家の間では、FRBの独立性が損なわれるリスクを指摘する声もある。一方で、トランプ大統領は再選に向けて経済実績を重視しており、利下げによる株高・消費拡大を狙っているとみられる。今後のFRBの対応が、米経済と政局の双方に影響を与えそうだ。



