サッカーワールドカップ(W杯)北中米大会が11日(日本時間12日)、開幕しました。メキシコ市で行われた開幕セレモニーには多くの観客が集まり、熱気に包まれました。しかし、世界が注目するのはスタジアム内の熱戦だけではありません。開催地の事情や国際情勢をめぐる話題も大会の一部です。今回は「ピッチ外」も含めたW杯の特徴を解説します。
① 億単位のチケットも 「天文学的」に高騰するW杯
今大会は、国際サッカー連盟(FIFA)が需要に応じて柔軟にチケット価格を変更する「ダイナミック・プライシング」を初めて導入しました。転売も認められ、公式の転売サイトでは、14日(日本時間15日)の日本のグループリーグ初戦のチケットが10日現在で最低9万円台、最高1億6千万円超で売られていました。観戦を楽しみにする米国内のファンも「天文学的だ」と言う高騰です。背景には米国のスポーツビジネスに加え、利益を最大化しようとするFIFAの思惑もあります。決勝戦のチケットは1億円以上で売り出されるなど、高騰が続いています。
② 大会史上初めて会場が3カ国にわたる 共催国同士には不協和音
米国、カナダ、メキシコによる史上初の3カ国共催となった今大会。2025年12月の組み合わせ抽選会では、トランプ米大統領、シェインバウム・メキシコ大統領、カーニー・カナダ首相が並んで写真に収まりましたが、その背後には複雑な関係があります。トランプ政権は移民の取り締まりを強化し、メキシコにも移民を強制送還しています。カナダでは対米関係の悪化が米国への旅行者減といった形で表れています。2018年に共催が決まった際、当時の3カ国のサッカー協会会長らは抱き合って喜びましたが、今はその連帯は感じられません。
③ 危険な暑さ 昨夏は40度近く
今大会は北米の夏季に開催されるため、猛暑が懸念されています。昨年夏には一部の開催地で40度近くまで気温が上昇し、選手や観客の健康リスクが指摘されています。FIFAは熱中症対策として、試合中に給水タイムを設けるなどの措置を検討しています。



