ロシア侵攻で麦大豆安定供給懸念、県が生産拡大支援を強化
ロシア侵攻で麦大豆懸念、県が生産拡大支援

ロシアによるウクライナ侵攻などの影響で、麦や大豆の安定供給が懸念されている。国は輸入に過度に依存せず、堅調な国内需要に対応できる態勢を整える方針を掲げる。本県でも、多角的な農地利用の一環として、振興を図っていくことが重要だ。

県の支援強化と背景

県は本年度、麦や大豆の生産規模を拡大する取り組みへの支援を強化する。県はこれまでにも、県内16カ所にモデル地区を設定し、稲作からの転換や生産拠点の構築を目指してきた。今回は、国際的な価格高騰を受け、加工業者などが調達先を国内産に切り替える動きが出ていることなどを踏まえた対応となる。

農地集約と生産拡大のメリット

県内では、担い手への地域の農地の集約が行われている。しかし担い手の数は限られており、全ての農地で稲作を継続するのは難しい。麦と大豆は農繁期が稲作と異なるため、集約した土地の一部で栽培すれば、農作業が分散して負担軽減につながる。県は今後も進む農地集約を視野に入れ、持続可能な農業を実現する手段としても、麦と大豆の生産拡大を促していく必要がある。

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現状の課題

ただ、県内の2025年産の収穫量を、生産環境が大きく変わらない東北各県と比較してみると、大豆は1530トンと6県で最も少ない。麦類の大部分を占める小麦の収穫量は、1270トンとなっており3番目に少ない。また、市場で評価される上位等級と格付けされる割合も大豆、小麦ともに全国平均より低い傾向にある。

競争力強化の必要性

稲作に比べ収益が少ないことなどから、なかなか麦や大豆の栽培は進まなかったが、その間に需要を取り込む競争力に差がついている。県にはJAグループなどと連携し、生産拡大に合わせて農地の効果的な排水や省力化栽培などの営農指導を充実させ、収穫量の増加、品質の向上も着実に進めていくことを求めたい。

加工業者との連携と地域経済活性化

県は、生産拡大とともに、農業者と県内の加工事業者などとの連携強化も後押ししていく考えだ。地域単位で開催する交流会の実施、県産の麦や大豆を使った新たな産品をつくるための試作にかかる費用について、補助メニューを設けて支援する。

加工業者との交流で販売先が決まり、地元産を使ったことを明示した麺類やしょうゆ、豆腐などの産品が生まれれば、生産者の意欲も高まる。加工業者側も、地域に密着した製品を開発、ブランド化する好機になる。県は経済団体などとも協力しながら、麦と大豆の生産拡大を地域経済の活性化に結び付けてもらいたい。

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