ニューヨーク原油先物が反発、終値98ドル台に到達
2026年3月20日、ニューヨーク・マーカンタイル取引所における原油先物相場は反発し、指標となる米国産標準油種(WTI)の4月渡しは1バレル98.32ドルで取引を終えた。これは前日比で2.18ドルの上昇を示しており、市場における供給不安が強まっていることを反映している。
米追加派兵報道が供給懸念を煽る
相場反発の背景には、米トランプ政権による中東への追加派兵報道が大きく影響している。ロイター通信によると、米政権が海軍の強襲揚陸艦と海兵隊部隊を中東方面に派遣する計画が伝わったことで、地域情勢の緊迫化に対する懸念が高まった。
現在、米イスラエルとイランの交戦が継続しており、中東では石油関連施設や輸送インフラへの攻撃が相次いでいる。特にホルムズ海峡を通じた原油供給の混乱が続いており、市場では供給回復に時間がかかるとの見方が強まっている。
北海ブレント原油も上昇、高値を更新
欧州の代表的な原油指標である北海ブレント原油先物も1バレル112ドル台に上昇して引け、ロイター通信によると2022年7月以来の高値を付けた。この上昇は、中東情勢の不安定さが世界的な原油供給に影響を与えていることを示している。
さらに、イラクでは外国企業が開発する油田で不可抗力(フォースマジュール)が宣言された。この宣言は、予測不可能な事態により契約履行が困難であることを意味し、市場における供給不足の懸念をさらに深めている。
WTIの取引移行と市場動向
3月20日でWTIの4月渡しの取引は終了し、取引量が最も多い5月渡しは1バレル98.23ドルで取引を終えた。これは前日比で2.68ドルの上昇であり、市場全体が供給リスクに対して敏感に反応していることを示唆している。
原油市場は、地政学的リスクや供給不安が高まる中で価格上昇圧力が強まっており、今後の情勢変化に注目が集まっている。投資家やアナリストは、中東における軍事動向やホルムズ海峡の状況を注視しながら、需給バランスの見通しを慎重に評価している。



