NY原油価格、一時100ドル超え イスラエル・イラン交戦激化で供給懸念強まる
NY原油一時100ドル超え 中東交戦激化で供給懸念 (18.03.2026)

NY原油価格が一時100ドルを突破 中東情勢緊迫で供給懸念急浮上

2026年3月18日のニューヨーク・マーカンタイル取引所における原油先物相場は上昇を続け、主要指標である米国産標準油種(WTI)の4月渡し終値は、前日比0.11ドル高い1バレル=96.32ドルで取引を終えた。注目すべきは、夕方の取引時間帯において価格が一時的に100ドルの大台を超えたことである。この急騰の背景には、米国とイスラエルによるイラン南部の天然ガス施設への空爆、そしてイラン側からの報復としてアラブ首長国連邦(UAE)などの石油・ガス施設への攻撃警告が伝えられ、中東地域のエネルギー供給に対する深刻な懸念が市場を駆け巡ったことが大きく影響している。

供給不安が市場心理を直撃

イスラエル軍が米国の協力を得て実施したとされるイラン施設への空爆は、湾岸諸国への被害拡大が現実味を帯びてきたことを示している。さらにイランからの報復攻撃警告が重なり、原油の供給混乱が長期化する可能性への警戒感が一気に高まった。市場関係者の間では、中東情勢のさらなる悪化が、世界的なエネルギー供給網に重大な支障を来すのではないかとの見方が強まっている。

原油高騰が株式市場に波及 NYダーウ平均は大幅反落

原油価格の急騰は、同日のニューヨーク株式市場にも大きな影響を与えた。ダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落し、終値は前日比768.11ドル安の4万6225.15ドルとなった。市場では、原油高に伴う物価上昇圧力と、景気悪化が同時に進行する「スタグフレーション」への懸念が強まり、ほぼ全面安の展開となった。投資家の間では、エネルギーコストの上昇が企業業績や消費者支出を圧迫し、米国経済全体の減速を招くのではないかとの警戒感が広がっている。

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今後の見通しと市場の注目点

今後の市場動向については、以下の点が特に注目されている。

  • 中東情勢の展開:イランとイスラエル・米国間の対立がさらにエスカレートするかどうかが、エネルギー供給不安の鍵を握る。
  • 供給網の安定性:湾岸諸国の石油・ガス施設が実際に攻撃対象となる可能性があり、その場合の供給制限が市場に与える影響は計り知れない。
  • 米国の経済政策:原油価格高騰がインフレ圧力として働く中、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策がどのように対応するかが焦点となる。

今回の原油価格急騰は、単なる一時的な市場の揺れではなく、地政学リスクがエネルギー市場に直接的に影響を与える構造的問題を浮き彫りにした。国際社会における緊張緩和の動きと、代替エネルギー源への移行が急務となっている現状を、改めて認識させる結果となった。

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