日立とGEベルノバが開発する次世代小型原発SMR「BWRX-300」の全貌
日立とGEが開発する次世代小型原発SMRの詳細 (20.03.2026)

対米投資第2弾の核となる次世代小型原発SMRの開発計画

高市早苗首相とドナルド・トランプ米大統領の首脳会談において発表された対米投資第2弾の重要な柱として、次世代原子力発電所の開発プロジェクトが注目を集めています。日本側の主要プレーヤーである日立製作所が、米国の重電大手GEベルノバと連携して進める小型モジュール炉(SMR)「BWRX-300」の開発が本格化しています。

コンパクト設計が特徴の次世代原子炉

日立製作所の原子力事業担当者は、共同開発中のSMRについて「サッカーコート1面程度の面積に主要な建屋が収まるコンパクトな設計」と説明しています。この小型化により、既存の原子力発電所の敷地内にある空きスペースへの設置も可能となり、用地確保の課題を大幅に軽減できると期待されています。

国際原子力機関(IAEA)の定義によれば、SMRとは1基あたりの出力が30万キロワット以下の原子炉を指します。これは従来の大型原子炉(通常100万キロワット以上)と比較すると、出力規模が3分の1以下という非常に小さな設計となっています。

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工場生産による建設効率の向上

SMRの最大の特徴は、その建設方法にあります。主要な機器や構造物を工場で事前に製造・組み立てた「モジュール」を、建設現場で接合・設置する方式を採用しています。この手法により、従来の原子炉建設に比べて工程数が大幅に削減され、建設期間の短縮とコスト削減が実現可能となります。

現在、世界では複数のSMRプロジェクトが進行中です。カナダでは既に1基の建設が着手されており、各国で次世代原子力技術としての導入が検討されています。日立とGEベルノバの合弁会社が開発する「BWRX-300」は、こうした世界的な潮流の中でも特に注目されるプロジェクトの一つとなっています。

対米投資における戦略的重要性

今回の対米投資第2弾では、11兆円を超える巨額の資金が投じられる計画です。その中でSMRの開発は、天然ガス発電施設の建設と並ぶ中核的なプロジェクトとして位置付けられています。日本企業の先端技術を活用したエネルギーインフラの海外展開は、経済安全保障の観点からも重要な意味を持っています。

日立製作所とGEベルノバの協業は、両社が持つ原子力技術のノウハウを融合させ、より安全で効率的な次世代原子炉の実現を目指すものです。2026年を目標とした開発スケジュールのもと、国際的なエネルギー市場における競争力強化が期待されています。

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