高市首相、石油安定供給に「年越し確保のめど」 補正予算編成には慎重姿勢
高市早苗首相は2026年4月7日、首相官邸で記者団の取材に応じ、イラン情勢の悪化に伴う石油の安定供給への懸念について重要な見解を示した。首相は「年を越えて石油の供給を確保できるめどがついた」と明言し、当面のエネルギー安全保障に一定の見通しを示した。
代替調達の強化と備蓄活用で当面対応可能
首相は具体的な対応策として、「日本全体として必要となる量は確保されている」と強調。原油供給については中東や米国などからの「代替調達」を増加させていることを明らかにし、備蓄分も含めて当面の需要に対応できると説明した。
今後の方針として、「代替調達率をさらに引き上げるべく、産油国への働きかけを強化する」と語り、供給源の多様化を推進する姿勢を示した。これにより、特定地域の情勢変動に左右されない安定したエネルギー供給体制の構築を目指す考えだ。
補正予算編成には否定的 予備費活用を提示
一方、野党などから必要性が指摘されている補正予算の編成については、現時点で否定的な考えを明確にした。首相は激変緩和措置など既存の支援策を講じているとした上で、「必要があれば2026年度予算の予備費も活用できる」と指摘。
「今すぐに補正予算の編成が必要な状況とは考えていない」と述べ、財政措置に関しては慎重な姿勢を貫く方針を示した。これは、中東情勢の影響を完全に見通すことが困難であるとの認識に基づく判断とみられる。
エネルギー節約呼びかけとイラン首脳協議の準備進展
国民に対するエネルギーの節約呼びかけの可能性について問われると、首相は「足元の状況を把握しながら長期化もみすえ、あらゆる可能性を排除せず、臨機応変に対応していく」との認識を示した。状況に応じた柔軟な対応を取る考えを明らかにした。
また、国会答弁で「追求中」としていたイランとの電話首脳協議については、「準備を進めている」と進捗状況を報告。「できる限りのことはやっていきたい」と語り、外交ルートを通じた情勢安定化への取り組みを継続する意向を示した。
高市政権にとって重くのしかかるイラン情勢への対応は、2026年度当初予算には具体的な対策が含まれていない状況の中、代替調達の強化と予備費活用という現実的な対応策を軸に進められることとなった。首相はエネルギー安全保障と財政規律の両立を図りながら、中東情勢の推移を注視していく構えだ。



