ガソリン価格が史上最高値更新、物流コスト上昇の懸念広がる
ガソリン価格最高値、物流コスト上昇の懸念

ガソリン価格が史上最高値に、物流コスト上昇の懸念が高まる

イラン情勢の悪化に伴う原油価格の高騰が引き金となり、全国のレギュラーガソリン平均価格が過去最高値を更新しました。この値上がりが継続すれば、物流コストの上昇を通じて、幅広い製品やサービスの価格に波及する恐れがあります。政府は国民生活や企業活動への影響を最小限に抑えるため、補助金を復活させ、価格抑制に乗り出しています。

駆け込み需要が価格上昇を加速

東京都足立区のガソリンスタンド「田中商事 西綾瀬給油所」では、レギュラーガソリンを1リットルあたり220円で販売。備え付けの看板では200円台を表示できないため、急きょ手書きの紙を掲示して対応しました。男性店長は「高い価格で仕入れた在庫がはけないと、補助金で安くなったガソリンを売ることはできない。地域の常連さんのおかげでなんとか持っている状況だ」と語り、客入りが先月比で半減している現状を明かしました。

全国のレギュラーガソリン平均価格は、前週比で29円上昇し、過去最大の上げ幅を記録。エネオスなど石油元売り各社が卸売価格を26円引き上げた影響が主な要因です。通常、卸売価格が店頭価格に反映されるまで1~2週間かかりますが、駆け込み需要により、在庫が想定よりも早く消費され、値上がりが早まったと見られています。

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物流業界や小売業界への影響

経団連の筒井義信会長は、ガソリン価格の急騰について「企業経営を始めとして経済全体、暮らしに大きな影響を与えていくことは懸念される」と述べ、広範な影響を指摘しました。ヤマト運輸と佐川急便は、現時点で配送料金への転嫁は考えていないと静観の構えを示していますが、小売業界では懸念の声が上がっています。

セブン―イレブン・ジャパンは「長期化することで、エネルギー費や物流費などへの影響が懸念される。引き続き状況を注視する」とコメント。ある小売業関係者は「企業努力で吸収できないと、商品の価格面に反映されてしまうだろう」と漏らし、価格転嫁の可能性を示唆しました。

政府の補助金復活と今後の課題

資源エネルギー庁は、補助金の支給額を1リットルあたり30円20銭と発表し、店頭価格に反映されるまで1~2週間程度かかると見込んでいます。ガソリン補助金は2022年1月に始まり、基金に計上された予算は8兆円を超え、今回の財源には基金の残金2800億円が充てられます。

みずほリサーチ&テクノロジーズの服部直樹チーフ日本経済エコノミストは「国際協調など外交的努力で中東情勢の安定化に寄与した上で、他国からの原油の代替調達やエネルギーの多角化を図っていくことが重要だ」と指摘し、長期的な対策の必要性を強調しました。

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