民放連が警告、違法切り抜き動画1万5千本超 広告収入32億円の著作権侵害実態
違法切り抜き動画1万5千本超 民放連が著作権侵害を警告 (19.03.2026)

民放連が違法切り抜き動画の実態調査を公表、1万5千本超を確認

日本民間放送連盟(民放連)は2026年3月19日、テレビ番組の違法な「切り抜き動画」に関する実態調査の結果を発表しました。調査によると、民放キー局のアニメやバラエティー番組など25番組を対象にYouTubeを調べたところ、300のアカウントで合計1万5214本のコンテンツが無断でアップロードされていたことが明らかになりました。これらの違法動画の再生回数は累計で約111億回に達し、深刻な著作権侵害の実態が浮き彫りとなっています。

広告収入は約32億円、大手企業の広告も含まれる

民放連の調査では、違法動画とともに再生される広告についても分析が行われました。その結果、違法投稿者やSNS運営者にもたらされている広告収入は合計で約32億円に上ると試算されています。再生された広告には、東京証券取引所プライム市場上場企業など、大手広告主の広告も含まれていることが指摘されました。このことから、違法アップロードが単なる著作権侵害にとどまらず、経済的な利益を生む構造になっていることが強調されています。

TikTokでも2万本超の違法投稿、実態は「氷山の一角」

YouTubeに加えて、TikTokでも違法投稿の実態が確認されました。同プラットフォームでは、2万4939本の違法な切り抜き動画が投稿されていたと報告されています。YouTubeに比べると再生回数は少ないものの、依然として多数の違法コンテンツが流通している状況です。民放連は今回の調査が限られた期間での集計であることを踏まえ、把握した実態は「氷山の一角」に過ぎないと警鐘を鳴らしています

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視聴者減少の懸念、SNS利用者や運営企業に削除を要請

違法な切り抜き動画が野放しにされることで、テレビ放送や民放各社が提供する配信サービス「TVer」の視聴者が減少するリスクが高まっています。この事態を受けて、民放連はSNS利用者やSNS運営企業に対し、違法にアップロードされた放送番組を速やかに削除するよう強く呼びかけています。また、広告が違法投稿者の収益源となっていることから、広告主側にも適切な対応を求める姿勢を示しました

総務省と連携し、デジタル広告市場の適正化を目指す

民放連が違法アップロードの実態調査を公表するのは、昨年1月以来2回目となります。昨年6月には、総務省がデジタル広告市場の適正化を目的として、広告主向けの対応指針「ガイダンス」を公表しており、民放連は総務省と連携しながら対策を進めていく方針を明らかにしました。この取り組みを通じて、著作権保護とデジタルコンテンツの健全な流通環境の整備が期待されています。

民放連は、テレビ局や制作会社の許諾なく番組の映像をSNSに投稿し、広く公開することは、一般の人でも著作権侵害に該当する可能性があると強調しています。今後も継続的な監視と啓発活動を実施し、違法行為の防止に努めていく構えです。

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