城崎温泉エリアでAIアバターがタクシードライバーの「三刀流」を強力にバックアップ
訪日外国人客で活気づく兵庫県豊岡市の城崎エリアにおいて、画期的な実証実験が現在進行中です。タクシーの後部座席に設置されたタブレット端末の画面上に表示されるAI(人工知能)アバターが、乗客に対して英語、中国語、韓国語、ドイツ語の4か国語で観光情報を提供する取り組みが、2026年2月12日からスタートしました。この実験は3月末まで継続され、2026年度中の本格的な実用化を目指しています。
着物姿のAIアバターが音声と文字で丁寧に応対
実証実験では、タクシー内に配置されたタブレット端末の画面に、着物姿のAIアバターが登場します。乗客がおすすめの観光スポットや地域の情報を尋ねると、このアバターが音声と文字の両方を用いて回答を行います。さらに、乗客と運転手の間の会話をリアルタイムで翻訳する機能も備えており、言語の壁を越えた円滑なコミュニケーションを実現します。
このプロジェクトは、NTT西日本の子会社であるNTTメディアサプライ(大阪市)と、タクシー・バス事業を展開する日本交通(同)などが共同で実施しており、日本交通が所有するタクシー2台を実験車両として城崎温泉周辺のエリアで運用しています。
地方観光地の深刻なドライバー不足をAIの力で解決へ
日本交通の澤太副社長は、この取り組みの背景について次のように語っています。「地方の観光地では、ドライバー不足が深刻な課題となっています。一方で、タクシードライバーには単なる運転技術だけでなく、観光案内や通訳といった『三刀流』の能力が強く求められる状況です。AIの先進的な技術を活用することで、これらの複合的な課題を効果的に解決できる可能性があると考えています。」
城崎エリアは、日本有数の温泉地として国内外から多くの観光客が訪れる人気スポットです。しかし、多様な言語を話す外国人客への対応には、従来は限界がありました。今回の実証実験は、AI技術が地域の観光産業をどのように支え、革新をもたらすかを探る重要な一歩となります。
実験期間中は、AIアバターの応答精度やユーザビリティ、乗客の満足度などが詳細に検証されます。成功すれば、2026年度中に本格導入が計画されており、他の観光地への展開も視野に入れられています。これにより、ドライバーの負担軽減とサービスの質向上が同時に実現し、持続可能な観光振興に寄与することが期待されています。



