NHK井上会長、入局式でハラスメント行為の拒絶を明確に表明
NHKの井上樹彦会長は4月1日、東京都世田谷区の放送技術研究所で開催されたNHKグループ合同入局・入社式において、職場環境におけるハラスメント行為の拒絶を強く訴えました。会長は「自分の尊厳を傷つけてまで、身の危険を感じてまでやるような仕事はない」と述べ、安全で健全な職場の実現に取り組む姿勢を鮮明にしました。
「チームNHK」でAI技術を駆使し新領域を開拓
式典では、井上会長が「キーワードは『チームNHK』」と指摘し、各人の能力や専門性を結集することの重要性を強調しました。さらに、人工知能(AI)の技術を積極的に活用しながら、新たな領域を広げていく意欲を示しました。
インターネット社会の進展に伴いメディア環境が激変している現状について、会長は「放送中心で大丈夫なのかと不安に思う方もいるかもしれませんが、NHKを選んで入ってきたということは、組織の潜在力や可能性を信じてくれたからでしょう」と述べ、新入社員の期待に応える決意を表明しました。
コンテンツ開発力の強化と海外評価への自信
NHKを「基本的にものづくりの会社」と位置づけ、テレビ、ラジオ、配信といった多様なプラットフォームを通じて、次々と新しいコンテンツを生み出している点を説明しました。会長は「海外のプラットフォームからも非常に高い評価を受けている」と述べ、このコンテンツの開発力、発信力、展開力をさらに強化し、競争力を高めていく方針を明らかにしました。
その実現に向けて、NHKグループの総力を結集して取り組んでいくことを呼びかけ、組織全体の結束を促しました。
ハラスメント防止への具体的な取り組み
一方で、ハラスメントのない職場環境の実現に重点を置いていることも強調しました。井上会長は「職場内はもちろん、ハラスメント行為をするような相手との取材や制作、取引は行わない」と断言し、従業員の尊厳と安全を最優先する姿勢を明確にしました。
この発言は、メディア業界全体が課題とする職場環境の改善に向けた、NHKの強いコミットメントを示すものとして注目されています。会長の言葉は、新入社員だけでなく、すべての従業員に対して、健全な職場文化の構築を促すメッセージとして受け止められています。



