将棋の藤井聡太名人(23)が25、26の両日、福岡県飯塚市を訪れ、第84期名人戦七番勝負の防衛を記念する祝勝会に出席した。藤井名人は、竜王・王位・棋聖・棋王・王将と合わせ六冠を保持しており、今期名人戦では挑戦者の糸谷哲郎九段(37)を4勝0敗で退け、4連覇を達成した。
嘉穂劇場を見学
25日午後、飯塚市に到着した藤井名人は、まず国の登録有形文化財に指定されている嘉穂劇場を見学した。この劇場は1931年、産炭地として栄えた飯塚市に建てられた木造2階建ての芝居小屋で、大衆演劇の殿堂として知られ、美空ひばりらスターのコンサートが開催されてきた。しかし、コロナ禍で見学者が激減し、運営していた認定NPO法人が2021年に解散。劇場を無償譲渡された飯塚市が運営を引き継ぎ、今年10月に見学施設として「復活」する予定だ。
劇場の特徴と藤井名人の感想
劇場は、人力で動かす「回り舞台」や役者が舞台にせり上がる「迫り」など、江戸時代の歌舞伎様式を備えている。見学後、地元の記者から「10月に再オープンする嘉穂劇場へエールを」と求められた藤井名人は、次のように語った。「開場して100年近くになると思いますが、いま拝見しても状態がすごく良くて、ずっと地元の人に愛されてきたということをすごく感じました。これからも変わらず、そういう形で受け継がれていくなら、私としてもうれしく思います」。その言葉は非常に優しいものだった。
祝勝会と「毒まんじゅう」解説
その後、藤井名人は祝勝会に出席。祝勝会では、糸谷哲郎九段との名人戦で話題となった「毒まんじゅう」の手について自ら解説する場面もあった。この「毒まんじゅう」は、将棋史に残る妙手として注目を集めており、藤井名人の解説に参加者たちは熱心に耳を傾けた。
祝勝会には地元のファンや関係者約100人が集まり、藤井名人の4連覇を祝福した。会場では、藤井名人の今後の活躍を期待する声が多く聞かれた。
なお、飯塚市では26、27の両日に第5局が予定されていたが、藤井名人が4連勝で防衛を決めたため、第5局は実施されなかった。その代替イベントとして、25日夕に祝勝会が催された。
藤井名人は、福岡県飯塚市での滞在中、市内の観光も楽しみ、終始笑顔を見せていた。



