トランスジェンダーであることを公表している大阪府島本町の河上りさ町議(43)が、交流サイト(SNS)で「女を偽装するインチキ議員」などと差別的な投稿により名誉を毀損されたとして、投稿者の男性に慰謝料200万円を求めた訴訟の第1回口頭弁論が10日、大阪地裁で行われた。被告の男性は請求棄却を求めた。
訴訟の経緯と主張
訴状によると、被告は名古屋市の50歳代男性。2025年3月から4月にかけて、男性はSNS上で河上氏に対し、「女装変態男」「女を語る筋肉男が女の議席を奪う」など17件にわたる差別的な投稿を行い、河上氏の社会的評価を低下させ、精神的苦痛を与えたとしている。
10日には河上氏の意見陳述が行われ、「町役場などには、トランスジェンダーの立候補についての苦情や中傷が多数寄せられた」などと訴えた。河上氏は2023年の町議選で初当選し、トランスジェンダーであることを公表して活動している。
原告の訴え
河上氏は意見陳述で、差別投稿によって「議員としての活動に支障が出た」と述べ、精神的苦痛を強調。また、「トランスジェンダーに対する理解が進んでいない現状を痛感した」と述べ、裁判を通じて差別のない社会を目指す姿勢を示した。
被告の反論
被告側は請求棄却を求め、具体的な反論内容は明らかにされていないが、今後の審理で争われる見通し。次回期日は未定。
社会的背景
トランスジェンダーに対する差別や偏見は依然として根強く、SNS上での誹謗中傷が問題となっている。河上氏のケースは、LGBTQ+の権利向上に向けた重要な訴訟として注目されている。



