関東マンション修繕で40社談合、公取委が16億円課徴金方針
関東マンション修繕で40社談合、公取委が16億円課徴金

関東のマンション大規模修繕で40社談合、工事費つり上げで住民負担増の可能性…公取委が16億円の課徴金方針

関東のマンションの管理組合が発注する大規模修繕工事をめぐり、公正取引委員会が設計監理会社2社と修繕工事会社約40社の独占禁止法違反(不当な取引制限)を認定し、排除措置命令を出す方針を固めたことが、関係者への取材で明らかになった。工事を受注した修繕工事会社には、総額約16億円の課徴金納付命令を出す見通しである。

マンションの大規模修繕工事で公取委が行政処分を科すのは初めて。既に各社に処分案を送付しており、今後意見を聴取した上で正式に命令を出す。設計監理会社と修繕工事会社が癒着し、工事費をつり上げていたとみられ、住民の負担が増えていた可能性がある。

対象企業と談合の実態

排除措置命令の対象となるのは、設計監理会社の「翔設計」(東京)と「リノシスコーポレーション」(大阪)、修繕工事会社は「大京穴吹建設」「建装工業」「長谷工リフォーム」(いずれも東京)など約40社。関係者によると、各社は2021年秋以降、マンション管理組合が発注する大規模修繕工事で、事前に話し合って受注予定業者を決めていた。調査対象は首都圏中心の関東にある100以上のマンションで、工事は既に終了している。

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大規模修繕工事は、一般的に建設から十数年周期で行われ、外壁塗装や屋根・床の防水工事などが含まれる。発注は区分所有者の管理組合で、主に修繕工事会社と直接契約する「責任施工方式」と、設計監理会社を仲介する「設計監理方式」がある。

設計監理方式での談合

今回は、多くの管理組合が採用し透明性が高いとされる設計監理方式での談合が認定される。本来中立な立場の設計監理会社2社が修繕工事会社と結託し、受注業者を決定。他の業者には高額見積もりを提出させ、公平な選考を装っていた。

国土交通省の2021年度調査では、修繕工事費総額は1億円以上が約4割を占め、大規模・高層マンションでは数億円に及ぶこともある。長年にわたる癒着により、設計監理会社と修繕工事会社は工事を振り分け、受注調整と工事費つり上げで安定した利益を得ていたとみられる。

公取委の調査と企業の対応

公取委は2025年3月以降、修繕工事会社に立ち入り検査を実施し、設計監理会社にも調査を拡大。翔設計は「処分案を厳粛に受け止め、法令順守と業務是正に全力を挙げる」、リノシス社は「取材対応は控える」、大京穴吹建設は「処分案の内容を確認するが、引き続き調査に協力する」とコメントしている。

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