「暴対法違反だとおっしゃいましたね」日村は仙川係長に問いかけた。「健一が何をしたのか、教えてください」
仙川係長の沈黙と甘糟の告白
仙川係長は答えようとしない。たまりかねたように甘糟が口を開いた。「警察に知らせがあったんだ。三橋が高校生に脅しをかけたって……」
まさか、と日村は思った。やっていいことと悪いことは、徹底的に叩き込んだはずだ。健一がそんなことをするはずがない。
日村の疑問と健一の謝罪
「何かの間違いじゃないんですか?」日村が問うと、仙川係長が言った。「間違いかどうか、署で話を聞くんだよ。通報があったのは事実だ。だから、間違いなんてことはあり得ないがな」
日村は健一に尋ねた。「本当なのか?」健一は、ただ「すいません」と言った。「すいませんじゃわからない」日村は言う。「事情を話してくれ」
強制連行
すると、仙川係長がぴしゃりと言った。「話を聞くのは我々だ。おまえたちじゃない。さあ、行くぞ」仙川係長と甘糟が両側から健一の腕をつかんだ。そのまま、事務所から出ていった。



