107人が死亡、562人が負傷したJR宝塚線(福知山線)脱線事故から、25日で21年を迎えた。兵庫県尼崎市の事故現場にある追悼施設「祈りの杜」では、遺族や負傷者、JR西日本の幹部らが参列し、追悼慰霊式が営まれた。
事故の概要と追悼の様子
事故は2005年4月25日午前9時18分に発生。7両編成の快速電車が、制限速度を46キロ上回る約116キロでカーブに進入して脱線し、線路脇のマンションに衝突した。死者107人、負傷者562人を出し、1987年のJR発足後、史上最悪の事故となった。
慰霊式では、参加者が黙とうをささげ、亡き人々を悼むとともに、二度とこのような事故を起こさないという安全への誓いを新たにした。
教訓の継承と安全対策
JR西日本では、事故後に入社した社員が全体の7割を超え、教訓の継承が大きな課題となっている。事故の悲惨さを心に刻み、安全最優先の風土を構築するため、大阪府吹田市に昨年12月、事故車両全7両を保存する施設を整備した。この施設には事故現場を再現した実物大の設備もあり、これまでに社員約2千人が研修を受けたという。
社長のコメント
JR西日本の倉坂昇治社長は今月8日の記者会見で、この施設での研修について、「現物が与えるインパクトが、社員の安全意識や取り組みにつながっていくことを強く期待している」と述べ、安全意識の向上に期待を示した。
事故現場の現在
事故現場に整備された追悼施設「祈りの杜」の横を、今も電車が通過する。遺族らは、日常に戻った現場で、変わらぬ悲しみと向き合いながら、安全な鉄道運行を願っている。



