ルナシー真矢さん死去後初のライブ開催、全国ツアーも発表
ロックバンド「LUNA SEA」が、昨年脳腫瘍で逝去したドラマーの真矢さん(享年53)の死去後、初めてとなるライブを3月12日に東京・有明アリーナで開催しました。この公演は、真矢さんが最後まで立ちたいと願っていたもので、バンドは5月から10月にかけて全国22都市33公演の大規模ツアーを開催することも発表しました。
真矢さんの思いを胸に、ステージに立つ決断
ボーカルのRYUICHIはステージ上で、「一番大切なしんちゃん(真矢さん)との約束があったから、今日はライブをやるという決断をしました」と語りました。会場が暗転すると、生前の真矢さんの演奏を収めた映像が流れ、ファンから「真矢!」という声援が飛びました。ステージに置かれた真矢さんのドラムセットにスポットライトが当たる瞬間、多くの観客が涙をぬぐいました。
RYUICHIはさらに、「最後の瞬間までドラマーで、LUNA SEAというみこしをかついでくれたしんちゃん。どんな時も笑顔のしんちゃんがいたから、今日は楽しんでほしい」と、努めて明るい声でファンに呼びかけました。
サポートドラマーは“弟子”の淳士、メンバーの変わらぬたたずまい
この日のライブは、ドラマチックな「UP TO YOU」で幕を開けました。2曲目は華やかなドラムから始まる初期の代表曲「Dejavu」を演奏。サポートドラマーには、アマチュア時代に真矢さんのローディーを務めた“弟子”で、「SIAM SHADE」などで活躍したドラマーの淳士が起用されました。
派手なアクションで観客をあおるギターのSUGIZOとベースのJ、うつむき加減で髪を振り乱しながら音を刻むギターのINORANのたたずまいは、バンドの黄金期から変わっていません。RYUICHIの「おまえたちの声を聞かせてくれ!行くぞ!」というかけ声も、かつてと同様に会場を沸かせました。
SUGIZOの交通事故による延期を経て、復活のステージ
この公演は、当初昨年12月に開催を予定していましたが、SUGIZOの交通事故の影響で延期になっていました。SUGIZOはステージ上で謝罪すると、「本当は今日、盛大な復活ののろしになる日だったんだけど、こういう形になって…。でも真矢、ここにいるから。やつはにぎやかなのが好きだから、今日は真矢が一番喜ぶことをしましょう。ど派手にいきましょう」と力強く呼びかけました。
SUGIZOは真矢さんと高校の同級生だった縁もあり、「まったくさぁ、俺たちを置いて先に逝っちゃいやがって、冗談じゃないよ。いずれ俺たちが向こうに行ったら、頭ひっぱたいてやろうと思います。先に逝くんじゃねえって」と、冗談めかしながら「長年の親友」への思いを語りました。
代表曲「ROSIER」で会場沸騰、アンコールではメンバーが思いを語る
ライブは佳境を迎え、代表曲の「ROSIER」では、Jが「行くぞ、真矢!」というシャウトとともにマイクスタンドを放り投げるパフォーマンスで会場を沸かせました。アンコールでは、メンバーそれぞれが真矢さんへの思いを語りました。
Jは「いや、絶対いるよ!必ずどこかで見ている。今日ライブをやって、真矢君がたたき続けたビートがこの体の中に刻まれてるんだって感じながら演奏しました。みんなもそうでしょ」と熱く語りました。INORANは「二つあります。一つはどれだけ真矢君がみんなに愛されていたか。そしてLUNA SEAがどれだけみんなに愛されていたかを教えてくれました」と笑顔を見せました。
全国ツアー発表、真矢さんの地元・秦野市からスタート
アンコールを終え、真矢さんらの地元・神奈川県秦野市から始まる全国ツアーの日程が発表されると、会場中から大きな声援が上がりました。RYUICHIは「今年は真矢君と一緒に全国のみんなの元に行きます。『1曲でもいい、ワンフレーズでもいい、必ずたたきに戻る』と言っていた真矢君の思いを俺たちは抱いて、どの会場でも想像を超える、リミットを超える瞬間を届けたい」と誓いました。
SUGIZOも「本当に今日はステージに立つのが怖かったです。事故の後だし、真矢いねぇし。なんだけど、ここが俺たちの居場所で、俺たちのホームで、帰ってくる場所なんだ。いつものように真矢はいます。俺たちがこちらの世界にいる限り、真矢と一緒にこれからも全力で突っ走っていこうと思うので、引き続き共に歩んでいきましょう」と、バンドの未来への決意を表明しました。
3月8日に横浜市内で開かれた真矢さんの献花式には3万人が集まったことにも触れ、RYUICHIは「このドラマーは世界一の人気者だと思います」と語り、真矢さんへの深い敬意と愛情を示しました。ライブは、悲しみを乗り越え、前へ進むLUNA SEAの強い意志を感じさせるものとなりました。



