任侠電器第69回:伊達が訪れた阿岐本組事務所の印象
任侠電器第69回:伊達が訪れた阿岐本組事務所

「へえ。ここが事務所ですか」と伊達が物珍しげに室内を見回しながら言った。「思ったより狭いですね」

日村がそれに応えた。「うちは、所帯が小さいですから。さ、こちらへどうぞ」と代表室に案内した。

阿岐本が立ち上がり、出迎える。「いやあ、わざわざご足労いただいて、あいすいません」

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伊達が言う。「へえ。ここが組長室ですか。さすがに、それらしいですね。立派な神棚もあるし……」

「この建物もすっかり古くなっちまって」と阿岐本が応接セットに移動し、伊達にソファを勧める。「誠司。おめえも座んな」「はい」

三人が腰を下ろすと、阿岐本が言った。「電気製品もすっかり古くなっちまってます。エアコンなんて、とうに買い換え時を過ぎちまって……」

「不具合がありますか?」と伊達が尋ねる。

「エアコンですか? いえ、まだちゃんと働いてますが、電気製品ってのは十年ほどで寿命が来るように作ってあるとか……」

「世間ではそんなことを言われてますが、使用頻度や環境によって寿命が違うんですよ。不具合がなけりゃ、そのまま使っていればいいんです」

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