静岡市葵区のアニメーション作家、村本咲さん(38)が手がけた短編アニメ「パーキングエリアの夜」が、作品のモデルとなった新東名高速道路の静岡サービスエリア(SA)上り線など、SA3カ所で上映されている。中日本高速道路の担当者は「大型連休中に、作品を通じてSAの魅力や懐かしさに触れてもらえたら」と話している。
作品の内容と制作背景
作品は11分間。深夜の高速バスが休憩のために立ち寄ったパーキングエリアで、乗客たちが思い思いに時間を過ごす模様を描いている。乗客は、車内で大きないびきをかくビーバーや、駐車場の自販機の前にたたずむウサギなど、擬人化された動物たちで構成されており、村本さんは「全部自分の分身」と語る。セリフはほとんどなく、バスのアナウンスや歩く音、ざわめきなどの環境音が際立つ構成となっている。
2024年3月に完成後、国内外で高く評価され、米アカデミー賞の短編アニメーション部門にも出品された実績を持つ。
上映のきっかけと反響
SAでの上映は、中日新聞東京本社が発行する東京新聞の朝刊静岡版などに昨年5月に掲載された作品紹介の記事がきっかけ。中日本高速道路東京支社の担当者は「深夜の休憩スペースのシーンなどに懐かしさを感じた。民営化20周年に合わせ、多くの人に見てもらいたいと感じた」と振り返る。
静岡SAと同じく作品のモデルとなった東名高速道路の足柄SA、海老名SAの上下線でも楽しめる。今年3月から上映しており、「幅広い年代の人が作品を立ち止まって見てくれている」という。
作者の思い
村本さんは、名古屋市に住んでいた大学時代、東京に行く際に夜行バスをよく利用した。その時の心情や出来事、車窓からの風景などが作品の原点になっている。「思い出の詰まったSAで多くの人に作品を見てもらえるのは、とても感慨深い」と話す。
上映は5月18日まで。各SAに設置されたモニターで午前9時から午後9時まで見られる。中日本高速道路のPR施設「コミュニケーション・プラザ川崎」(川崎市)でも上映している。



