吉澤嘉代子、5年ぶりフルアルバム「幽霊家族」発表 家族と記憶を巡る物語、ライブで完成へ
吉澤嘉代子5年ぶりアルバム「幽霊家族」、ライブで完成

吉澤嘉代子、5年ぶりのフルアルバム「幽霊家族」で家族と記憶の物語を紡ぐ

シンガー・ソングライターの吉澤嘉代子が、約5年ぶりとなるフルアルバム「幽霊家族」をリリースした。この作品は、家族記憶を中心的なテーマとしており、最も身近な存在について、距離を置き客観的に見つめ直すことで、深い洞察を込めて創作に挑んだという。

普遍的なテーマ「家族」への挑戦

吉澤はこれまで、「家族」という普遍的な題材を「いつか書きたい」と考えていたが、本作収録の「メモリー」がそのきっかけとなった。この曲は、地元埼玉県で開催された全国植樹祭の主題歌として制作され、「ふるさとから逃げ出してきたが、景色が変わり、いつの間にかふるさとへの道が見えていた」という気づきから生まれた。この経験が、アルバム全体の方向性を決定づけることになった。

通常、吉澤は自分以外の何かや誰かを主人公に据え、想像力を膨らませて創作を行うが、今回は必然的に実体験家族のエピソードに由来する楽曲が多くなった。例えば、大学時代に書いた「おとうと」、祖母の記憶を美しく表現した「時の子」、飼い犬の視点から描いた「わたしの犬」、かつて苦手だった「ピーマン」などが含まれる。過去の出来事や感情に焦点を当て、改めて家族に話を聞くなどして曲を磨き上げ、「昔の自分に『分かっていない大人』だと思われないようにしました」と語っている。

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想像と現実が溶け合う音楽世界

一方で、「うさぎのひかり」はドラマの主題歌として書き下ろされた作品だ。物語に沿って言葉を紡いだが、サビの歌詞「いつかのわたしに伝えてあげたい あなたの夢は叶うと」は、歌手として夢を実現した自身の経験とも重なる部分がある。このように、想像力を駆使した曲と実話ベースの曲を巧みに溶け込ませ、アルバム全体を通して一つの物語のようにまとめ上げている。

吉澤は、東京と大阪で予定されているライブにおいて、このアルバムが「完成」すると述べている。「もう交わらない時間と人をたどる。演奏の中でまた出合い直せたら」と語り、ライブパフォーマンスを通じて作品に新たな命を吹き込む意欲を示した。これにより、聴衆と共に記憶と家族の物語を共有する場が創出されることが期待される。

このアルバムは、吉澤嘉代子の音楽的成長と、家族というテーマへの深い探求を反映しており、ファンや音楽愛好家にとって注目すべき作品となっている。ライブでの完成という独自のアプローチは、現代の音楽シーンにおいて新鮮な試みとして評価されるだろう。

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