関西圏の中学入試において、共学進学校への注目がますます高まっています。大阪府の高校授業料無償化の影響もあり、2026年度入試の中学受験率は10.88%と過去最高を記録し、受験者数も1万7818人に達しました。前年度比で235人増加し、少子化にもかかわらず過熱傾向が続いています。特に人気を集めているのは、中堅の共学進学校です。別学から共学への転換や手厚い進路指導を掲げる学校が支持され、2027年度もこの「共学志向」は継続し、さらなる激戦が予想されます。今回は、来年度入試で注目すべき共学進学校2校を詳しく紹介します。
常翔学園中学校:特色ある学習支援体制が光る
1校目は大阪市旭区にある共学校、常翔学園中学校です。恵まれた教育環境のもと、中大連携を生かした先進的なキャリア教育が評価され、人気が急上昇しています。近年は学習支援体制がさらに充実し、国公立大学合格者が100人に迫る勢いで、その人気は大阪市内だけでなく北摂や京阪エリアにも広がっています。ここでは、同校の進化を支える三つの魅力に焦点を当てます。
魅力1:難関大合格を目指す常翔スタディスタイル
同校は、国公立大学や難関私立大学への現役合格を確実にするため、独自の学習サイクルを確立しています。放課後の時間を活用した手厚いサポート体制が特筆すべき点です。指名制の補習やハイレベルな講習に加え、現役大学生が学習アドバイザーとして常駐する自習室など、生徒が「自分から学ぶ」ための仕掛けが随所に施されています。これにより、生徒は自主的に学習に取り組む習慣を身につけることができます。
魅力2:キャリア教育の進化系「常翔STEAM」
「常翔STEAM」は、答えのない問いに挑む力を育むプログラムで、同校の真骨頂といえます。隣接する大阪工業大学との連携によるロボット体験やプログラミング、本格的な実験設備を使った研究活動など、中学生のうちから「本物」に触れる機会が圧倒的に多いのが特徴です。机上の空論ではなく、実際に手を動かして最適解を導き出す経験は、生徒たちの知的な好奇心を最大限に刺激します。
魅力3:3大学を有する大学併設校の学園内大学プログラム
常翔学園は、大阪工業大学、摂南大学、広島国際大学の三つの大学を擁する大きな学園のメリットを最大限に生かしています。中高大の10年、12年を見据えた「学園内大学プログラム」では、大学の講義を先取りして体験したり、医療や住環境など専門性の高い分野のワークショップに参加したりすることが可能です。早い段階から将来のキャリアイメージを具体化できるため、大学進学後のミスマッチが少ないのも大きな強みです。
常翔学園は、未来の社会で活躍するための探究心を育む進学校へと進化しています。知的好奇心が旺盛な生徒や最新の教育環境を重視するご家庭は、ぜひ一度その熱気を感じに足を運んでみてください。
夙川中学校:「個」に寄り添い生徒を伸ばす共学校
2校目は神戸市兵庫区にある共学校、夙川中学校です。同校は2019年に設置者が変更され、兵庫県屈指の進学校である須磨学園の姉妹校となりました。この大きな転換を機に、教育内容は須磨学園と完全に同一のカリキュラムを導入。伝統ある「誠実」の精神と最先端の進学指導が見事に融合し、今や兵庫県で熱い視線を浴びる学校へと変貌を遂げました。
ここまで注目されるようになったのは、周囲の期待を大きく超える大学合格実績によるものです。共学化後の1期生(2025年3月卒)からは、東京大学、京都大学、大阪大学、神戸大学、九州大学といった旧帝国大学への合格者を輩出し、さらに国公立大学医学部医学科へ6人が合格するという、新設校としては異例の実績を残しました。その勢いは留まることを知らず、続く2期生も、大阪大学3人、神戸大学3人、北海道大学3人を含む37人が国公立大学へ合格。この素晴らしい数字が同校の教育力の高さを示しています。
ポイント1:少人数制の精鋭教育で「個」と「得意」を最大化
同校の教育スローガンは「個性を伸ばす」「得意を伸ばす」です。この理念を具現化しているのが、徹底した少人数制による指導です。教員が生徒一人ひとりの理解度や性格、志望進路を完璧に把握できる環境だからこそ、画一的な教育ではなく、それぞれの強みを引き出すカスタマイズされた指導が可能となります。得意教科をさらに伸ばし、苦手教科は個別フォローで克服する。この「個」に寄り添う温かさと、進学校としての厳しさが共存する絶妙なバランスが、生徒たちのポテンシャルを最大限に引き出しています。
ポイント2:自律した学習者を育てる教育プログラム
夙川の躍進を支える独自システムの中でも、特に注目すべきは「PMTM」と「9時学」です。「PMTM(プロジェクト・マネジメント・タイム・マネジメント)」は、生徒自らが学習計画を立て、実行し、振り返る力を養う手帳活用の習慣です。中学生のうちからセルフマネジメント力を身につけることで、やらされる勉強から「自ら挑む勉強」へと意識を変革させます。そして、その実践の場となるのが、希望者が午後9時まで校内で学習できる「9時学」です。教員が身近にいる安心感の中で、仲間と切磋琢磨しながら集中して取り組む時間は、確かな学力とともに、困難を乗り越える強い精神力を育んでいます。
夙川中学校は、須磨学園の確かなノウハウを継承しつつ、少人数ならではの機動力を併せ持つ「伸ばす」進学校です。ぜひ学校説明会に参加して、生徒たちの成長ストーリーを聞いてください。



