福島大学が山田錦の新品種を開発、日本酒「食農学類 弐」を発売
福島大学食農学類付属発酵醸造研究所の酒米研究チームは、酒造好適米として知られる「山田錦」の変異株を組み合わせた新品種を開発しました。この品種は、寒さに強い「早生(わせ)」と、背丈が低く風雨でも倒れにくい「短稈(たんかん)」の特長を兼ね備えており、世界初の画期的な品種とされています。
共同研究による開発と品種登録の進展
新品種は、酒米の生産や加工品の開発に取り組む未来農業(福島市松川町)との共同研究により、2023年から開発が進められてきました。現在、「福島大学弐号」として品種登録を進めており、将来的な普及が期待されています。
研究所の松田幹特任教授によると、従来、山田錦の栽培は県南地域周辺が北限とされていましたが、この新品種は青森県まで栽培地域を拡大できる可能性があります。また、台風などの自然災害にも強い特性を持ち、松田氏は「これまで山田錦の栽培に向かなかった東北地方での広がりも期待できる」と述べています。
日本酒「食農学類 弐」の発売開始
開発された酒米は昨夏に初めて収穫され、今年2月には鈴木酒造店の協力のもとで仕込みが行われました。その結果、火入れをしていない薄濁りの日本酒「食農学類 弐」が150本(720ミリリットル入り)醸造されました。
この日本酒は、福島大学生協で4月6日から販売が開始されます。価格は1本1980円に設定されており、今後は清酒の販売も計画されています。この取り組みは、福島県の酒造りに新たな風を吹き込むものとして注目を集めています。
まとめとして、福島大学の研究チームが開発した山田錦の新品種は、栽培地域の拡大と災害耐性の向上をもたらし、東北地方の農業や酒造業に大きな影響を与える可能性があります。日本酒「食農学類 弐」の発売は、その成果を一般に広める第一歩となるでしょう。



