山形のコメ農家、厳しい経営環境で「はえぬき大臣」鈴木農相の手腕に期待
山形コメ農家の苦境、「はえぬき大臣」の手腕に注目

山形のコメ農家、厳しい経営環境で「はえぬき大臣」の手腕に期待

経営環境が厳しさを増す山形県のコメ農家たちが、鈴木憲和農相の手腕に注目を集めています。鈴木農相は「はえぬき大臣」を名乗り、自身の選挙区である山形県発祥の銘柄米「はえぬき」と語呂を合わせたネーミングで、農村地域での顔売りを図っています。新卒から農林水産省で官僚を務め、政界に転身した鈴木農相は、昨秋に省のトップに就任し、地元の期待を一身に背負っています。

小形喜代之さんの奮闘と課題

山形県南部・米沢市で150年続くコメ農家の当主、小形喜代之さん(60)は、地元農協の支店長も兼務する多忙な日々を送っています。朝は午前5時半から「はえぬき」などの水田3ヘクタールを見回り、その後は背広に袖を通して出勤します。週末は未明から日暮れまで田んぼに立ち、冬の農閑期を除けば、ほぼ5時間睡眠の生活が続いています。

小形さんは1990年代前半、はえぬきの本格作付けが始まった頃、農家仲間と共に500人分のはえぬきをバン2台に積み、東京・世田谷で配布しました。「子育てのように手塩にかけ、どこに出しても恥ずかしくない自慢の味だべ」と語る小形さんにとって、はえぬきは誇りです。しかし、その足元では地盤が揺らぎつつあります。小形さんの集落では、大きな水田を持つ農家2軒が後継者なく相次いで離農し、コメ作りは「働いて働いて働いても、トントンがやっと」の状況に追い込まれています。

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気候変動と米価の変動

農家にとって大きな気がかりは気候変動です。かつては雪舞う中での種まきが度々ありましたが、今では半袖で汗だくの作業に変わっています。冷害対策の品種を出自とするはえぬきは暑さに弱く、平成時代に22年連続で最高位「特A」を得た食味ランキングで、しばしば選に漏れるようになりました。

一方、米価の動向も注目されます。「令和の米騒動」と呼ばれた米価高騰は収束に向かい、2026年3月には5キログラム3980円と7か月ぶりに4000円を割り込みました。鈴木農相は高騰時に「価格にコミットしない」と発言した手前、今後の下落局面では難しい対応を迫られる可能性があります。

鈴木農相の政治手腕と地域の期待

鈴木農相は2026年2月8日の衆院選で6選目となる当選確実を果たし、大雪舞う米沢市の陣営で支持者から祝福を受けました。父方の実家が山形県とはいえ、生まれも育ちも東京の「落下傘」である鈴木農相ですが、「はえぬき大臣」というネーミングは票田となる農村に顔を売る絶妙な戦略として機能しています。

山形県では、はえぬきが作付面積の6割を占め、稲は折れにくく、噛めば噛むほど味が出る特性を持ちます。鈴木農相が「はえぬき大臣」と名乗れる背景には、小形さんら農家の長年の努力がありますが、後継者不足や気候変動、米価変動といった課題が山積みです。今後の鈴木農相の手腕が、山形のコメ農家の未来を左右することになるでしょう。

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