宮崎県で46年ぶり野外由来の豚熱発生、都城市の養豚場で約5500頭を殺処分へ
宮崎で46年ぶり野外由来豚熱、都城の5500頭殺処分

宮崎県都城市で野外由来の豚熱が46年ぶりに確認、大規模な殺処分を実施

宮崎県は2026年4月10日、都城市の養豚場で子豚の豚熱感染が確認されたことを発表しました。国の機関による詳細な検査の結果、この感染は野外由来のウイルスによるものであることが判明しました。県内で野外由来の豚熱が発生するのは、実に46年ぶりのことです。

約5500頭の殺処分を開始、周辺農場の監視を強化

同日、県は感染が確認された養豚場で飼育されている約5500頭の豚の殺処分を開始しました。この措置は、ウイルスの拡散を防止し、さらなる感染の連鎖を断ち切るために実施されています。また、県は発生した養豚場から半径10キロ圏内にある43カ所の他の養豚場(計約11万頭)についても、異常がないことを確認しました。周辺地域では厳重な監視体制が敷かれ、新たな感染の兆候がないか継続的に調査が進められています。

ワクチン接種の空白期間に感染の可能性、県の対策を検証

宮崎県では、すべての養豚場で飼育されている豚に豚熱ワクチンを接種しています。子豚は母豚の母乳から抗体を得ますが、成長するにつれてその抗体は弱まります。その後、自らへのワクチン接種で新たな抗体が強まるまでの間に、いわゆる「空白期間」が生じることが知られています。県は各農場ごとにワクチン接種の最適なタイミングを計算し、情報提供を行ってきましたが、今回の感染はこの空白期間にウイルスに侵された可能性が高いと見られています。

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県の担当者は、「ワクチン接種プログラムは徹底して実施してきましたが、自然界に存在するウイルスの侵入を完全に防ぐことは難しい面があります。今回の事例を踏まえ、より効果的な予防策の検討を急ぎます」とコメントしています。専門家によれば、野外由来のウイルスはイノシシなどを介して養豚場に持ち込まれるケースが多く、農場周辺の環境管理の重要性が改めて浮き彫りになりました。

過去の事例と今後の対応、地域経済への影響も懸念

豚熱をめぐっては、昨年4月にも静岡県富士宮市で発生が確認され、殺処分と埋却が完了したばかりです。全国的に見ても、豚熱の発生は養豚業界に大きな打撃を与えており、宮崎県のような主要な養豚地帯では特に警戒が強まっています。今回の殺処分により、地域の養豚農家は経済的な損失を被ることが予想され、県は補償や支援策の検討を始めています。

宮崎県は、今後も発生農場の消毒作業を徹底し、周辺地域での監視を継続するとともに、農家への技術指導や情報共有を強化する方針です。また、野外由来のウイルス対策として、イノシシなどの野生動物との接触を防ぐ柵の設置や、定期的な環境点検の推進を図っていくことを明らかにしました。この事態は、畜産衛生の重要性と持続可能な農業の在り方を考える機会ともなっています。

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