宝塚・中山台ニュータウン活性化へ公民連携の協議体設立、交流拠点も開設
宝塚・中山台NT活性化へ協議体設立、交流拠点開設

兵庫県宝塚市の「中山台ニュータウン」で、住宅総合メーカーのパナソニックホームズ(本社・大阪府豊中市)が中心となり、公民が連携して活性化事業を進める協議体「中山台エリアプラットフォーム」が設立された。市や企業、団体、学校など27団体で構成し、開発から50年以上が経過したニュータウンの交通手段確保や空き家対策などの課題に本格的に取り組む。

住民の声を反映した交流拠点「ログポート」を新設

同ニュータウンは1970年に入居が始まり、現在は220ヘクタールに約5600世帯、1万2000人が居住する。パナソニックホームズは昨年6月、一帯を造成・開発した化学メーカーのクラレ(本社・東京都千代田区)から中山台内の施設と用地を購入し、同年10月には市と包括連携協定を締結している。

65歳以上の住民が約4割を占める高齢化が進む中、協議体は住民が地域内で高齢者向け住宅に住み替えられるようにし、空いた家をリフォームや建て替えで子育て世代に提供する循環型モデルを目指す。この過程で企業側にもビジネスメリットが生まれるという。

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まずは住民の「人の集まる場所がほしい」という要望を受け、商業施設「中山台ファミリーセンター」内に3月、交流拠点「ログポート」を開設。約100平方メートルのスペースにイベントスペースを設け、買い物やバス待ちの間にくつろげる場として提供している。4月には空き店舗を活用した「ログスタジオ」も設置し、ハード面の整備が進んでいる。

協議体設立式でのトップの言葉

3月の協議体設立式で、パナソニックホームズの藤井孝社長は「ここでの取り組みは単なる施設の改修でも従来型の住宅地開発でもない。住み続けながら活性化する新たな挑戦で、次世代の街づくりのモデルになる」と宣言。森臨太郎市長は「中山台は典型的なニュータウンで、今あるものを大切にしながら新しい時代をつくるために協議体を精いっぱい支援していきたい」と述べた。

専門家の見解:ニュータウン活性化の重要性

協議体のアドバイザーを務める武庫川女子大生活環境学部長の三好庸隆教授は、日本のニュータウンが抱える課題と今回の取り組みへの期待を語った。

戦後、大都市に人口が集中し、スプロール現象が発生。その受け皿として計画的に造られたのがニュータウンで、1962年の千里ニュータウンを皮切りに全国に広がった。国交省データでは2022地区、総面積は大阪府に匹敵する18.9万ヘクタールに及ぶ。

しかし現在、ニュータウンは住民の高齢化と施設の老朽化という二つの「老い」に直面。中心商業施設のリノベーション、移動手段確保、空き家解消、介護、健康維持など課題は山積しており、次世代に対応した持続可能な住宅地づくりが求められる。

行政や公団が進めてきた街では継続的な活性化の動きがあるが、民間主導の一戸建て中心のニュータウンでは「旗振り役」が不明確なのが実情。中山台の取り組みは、自社開発ではない街の施設を購入・引き継いだ点で画期的と評価できる。早速、住民が集う場や情報発信の場を設けたことは素晴らしい。協議体には交通、介護、健康増進、教育などに関わる企業・団体がバランスよく参加しており、連携した課題解決に期待がかかる。

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