愛知県は、県美術館など県内3施設の美術品を保管するため、同県常滑市に整備する共同収蔵庫について、設計・建設費や維持管理・運営費を含む約24年間の債務負担行為として、165億8700万円を2026年度補正予算案に計上する方針を固めた。この予算案は、15日に開会予定の県議会6月定例会に提出される。
全国初の複数施設共同利用
共同収蔵庫を利用する3施設は、名古屋市・栄にある県美術館、瀬戸市の県陶磁美術館、長久手市の県立芸術大学である。複数の美術施設が同一の収蔵庫を共有するのは全国で初めての試みで、2030年度の完成を目指している。これらの施設はいずれも築30年を超え、収蔵スペースが手狭になっていたことが背景にある。
整備計画の詳細
共同収蔵庫は、旧県立常滑高等学校の跡地に整備される。収蔵面積は約5700平方メートルで、現在の3施設の合計面積より1000平方メートル以上広く、今後40年間にわたって必要となるスペースを確保する。また、一般公開を想定した「美術館の裏側」エリアを設け、作品の保存方法を学べるようにする。当面は空きスペースが生じるため、3施設以外の作品も保存し、有効活用する方針だ。
PFI-BTO方式の導入
整備から運営までを民間事業者が担う「PFI-BTO方式」を採用する。2027年度から2030年度までの設計・建設費に約132億円、2031年度から2050年度までの維持管理・運営費に約34億円を見込んでいる。県議会で可決されれば、7月をめどに実施方針を公表し、8月に入札公告を行う予定だ。なお、2026年度当初予算には、準備費や地質調査費として計1億900万円が既に計上されている。



