全国海女サミット2026が三重・鳥羽で開催、文化継承へ90人が意見交換
海女サミット2026開催、文化継承へ90人が意見交換

全国海女サミット2026が三重・鳥羽で開催、文化継承へ90人が意見交換

海女漁の振興と海女文化の継承を目的とした「全国海女サミット2026」が、2月24日に三重県鳥羽市内で開催されました。このイベントには、鳥羽市や同県志摩市、石川県輪島市、山口県長門市から約90人の海女が集結し、活発な意見交換が行われました。

環境問題と健康対策に焦点

サミットでは、三重大学大学院生物資源学研究科の松田浩一教授が「海女を取り巻く状況について」と題した講演を行いました。松田教授は、昨年まで続いた黒潮大蛇行による海水温の上昇が、アワビなどの漁獲対象の減少を引き起こすメカニズムを詳細に解説し、環境変化が海女漁に与える影響について警鐘を鳴らしました。

また、鳥羽市健康福祉課の職員が、海女特有の健康問題について発表しました。冷たい海に潜ることで血管が収縮し、腰痛を引き起こしやすいため、ストレッチやスクワットなどの予防策を推奨しました。参加者たちはグループに分かれて、海に潜る技術やアワビの見つけ方などの実践的なテーマについても意見を交わし、経験や知恵を共有しました。

被災地からの声と連帯の強化

能登半島地震の被災地である輪島市から参加した海女の門木奈津希さん(45歳)は、全国の海女から寄せられた義援金に感謝の意を表明しました。門木さんは、「輪島の海が元の状態に戻るには時間がかかることを理解していますが、仲間と共に復興に向けて取り組んでいきます」と語り、困難な状況下でも前向きな姿勢を示しました。

大会宣言では、鳥羽市の海女・野村浩美さん(59歳)が、「地域ごとに受け継がれてきた技術や知恵、伝統を大切にしながら、互いの良さを認め合い、学び合えるつながりを全国へ広げていく」と述べ、サミットを締めくくりました。この宣言は、海女コミュニティの結束と文化継承への強い意志を反映しています。

このサミットは、環境省中部地方環境事務所や県、鳥羽・志摩両市、地元漁協などで構成される海女振興協議会が主催し、今年で15回目を迎えました。持続可能な海女漁と文化の保護に向けた取り組みが、今後も継続されることが期待されます。