谷根千さんぽ後編:根津・千駄木のノスタルジックな街歩きガイド
谷根千さんぽ後編:根津・千駄木のノスタルジックな街歩き

根津・千駄木を巡る大人の休日

前編で紹介した谷中に続き、後編では根津と千駄木の魅力を詳しくお届けします。谷中銀座商店街の西側終点は丁字路になっており、そこから南北に延びるのがよみせ通りです。この通りは台東区の谷中と文京区の千駄木の区境に位置し、昔ながらの商店やおしゃれなカフェが地元の人々の生活に溶け込んでいます。千駄木の文化的な屋敷町の雰囲気を楽しんだ後は、南下して根津方面へ向かいましょう。社殿などが国の重要文化財に指定されている根津神社を参拝し、歴史ある建物を活用した路地裏グルメの名店に足を運んでみてはいかがでしょうか。

根津を歩く:1900年の歴史を刻む根津神社と蔵で味わう絶品うどん

門前町として知られる根津のシンボルである根津神社は、1900年以上の歴史を持つ古社です。約7000坪もの敷地を誇り、都心とは思えないほど緑豊かな鎮守の杜に囲まれています。国の重要文化財に指定されている社殿は、宝永3年(1706年)に5代将軍徳川綱吉によって奉建されました。戦時中に一部損害を受けましたが、後に復旧され、江戸時代の美しさを今に伝えています。重厚な権現造りの社殿はもちろん、同じく重要文化財の楼門や唐門、透塀の伝統的な装飾も必見です。

令和8年6月30日には、唐門前で夏越の大祓と茅の輪くぐりが執り行われます。茅の輪は6月18日頃から設置予定です。境内に設けられた茅の輪をくぐり、半年の罪や穢れを祓って清々しい心で残り半年を迎えましょう。多くの参拝客が訪れるにもかかわらず、境内には凛とした静けさが漂っています。地元の人々が手慣れた様子で参拝する姿も見られ、古くからの信仰が息づいていることを感じさせます。

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神聖な雰囲気に心を洗われたら、歴史ある建物が残る路地裏へ。築100年以上の石蔵を移築・改装したうどん専門店「根津 釜竹」など、名店の味と古建築の風情を同時に楽しめるお店が点在しています。

千駄木を歩く:文豪ゆかりの地でモーニング、老舗精肉店のコンビーフをお土産に

よみせ通りは、かつて流れていた川を暗渠化して作られた通りです。夕暮れになると夜店が多く立ち並んだことから、この名前が付けられました。千駄木は夏目漱石や森鷗外といった文豪が居を構えた街で、閑静な住宅街には屋敷町の面影が色濃く残っています。江戸時代から続く歴史的な坂である団子坂には鷗外の旧居跡があり、のんびり歩くだけで文人たちが暮らした当時の息吹を感じられます。

千駄木のメインストリートの一つであるよみせ通りは、古き良き下町情緒とモダンな感性が同居する商店街です。隣接する谷中銀座商店街よりローカルな雰囲気があり、地元の人々の日常にお邪魔しているような楽しみ方ができます。午前中の早い時間に訪れ、オーストラリア・メルボルンに本店を構えるコンセプトストア「CIBI Tokyo Store」で、ボリューム満点のブレックファーストをいただきましょう。思い思いの朝の時間を過ごす常連さんたちに交じって、特別なひとときを過ごせます。

お腹がいっぱいになったら、腹ごなしも兼ねて商店街を北上し、創業77年目を迎えた老舗精肉店「千駄木腰塚 本店」へ。都内の百貨店や駅ナカ商業施設に多数出店する有名店ですが、千駄木の人々にとっては日々の食卓を支える親しみやすいお肉屋さんです。看板商品の自家製コンビーフに加え、ショーケースからお肉を選ぶのも一興。迷ったら店員さんにおすすめを聞いてみましょう。

今と昔、観光客と地元住民が自然に共存することで生まれる情景は、千駄木ならではのものです。それぞれ異なる個性を持つ谷中・根津・千駄木を、ぜひ一日かけて歩いてみてください。

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根津の立ち寄りスポット

根津 釜竹

「ざるうどん(太打ち)」(1200円)。コシと弾力がしっかりしたうどんと出汁の相性は抜群。出汁にはウルメイワシ、鰹節、鯖節、昆布と醤油を使用し、口の中で素材の香りが広がります。昭和60年(1985年)に大阪で創業し、平成17年(2005年)に東京に進出。現在は2代目の平岡さんが切り盛りしています。築100年以上のレンガ造りの石蔵を移築・改装し、設計は建築家の隈研吾氏が手掛けました。絶品うどんのファンはもちろん、建築ファンも訪れる名店です。

住所:文京区根津2-14-18
電話:03-5815-4675
営業時間:日曜 11:30〜16:00、17:00〜20:00、月曜〜土曜 11:30〜15:00(LO14:30)、17:30〜21:30(LO20:30)
定休日:無休

饂飩 根の津

「ちく玉天ぶっかけ冷」(1200円)。大きなちくわ天と半熟たまごの天ぷらが乗ったボリューム満点の一杯。平成15年(2003年)に根津で創業し、令和元年(2019年)まで親しまれた人気店が、令和4年(2022年)に移転オープン。店主の20年の経験と休業期間中に学んだ製麺理論を掛け合わせ、もちもちした食感と粘りのあるコシが特徴のうどんを完成させました。「ちく玉天ぶっかけ」は外国人観光客にも人気の看板メニュー。温・冷から選べますが、冷たいうどんが特におすすめです。

住所:台東区谷中1-4-2
電話:03-5834-8655
営業時間:平日11:00〜14:30(LO14:00)、17:30〜21:00(LO20:30)、土日祝11:00〜15:00(LO14:30)、17:30〜21:00(LO20:30)
定休日:火曜(うどんがなくなり次第閉店)

千駄木の立ち寄りスポット

CIBI Tokyo Store

「マムズ スクランブルエッグ 麹ソーセージ&アボカド付き」(2453円)と「フラットホワイト」(682円)。麹ソーセージはジューシーで、ほんのり香る柚子胡椒の風味が爽やか。オーストラリア・メルボルンに本店を持ち、「ライフを楽しくする」をコンセプトに、朝の時間を大切にするライフスタイルを発信。古くはお茶屋さん、直近では配送センターとして使われていた建物をリノベーションした空間は天井が高く開放的。物販コーナーには食器や雑貨に加え、CIBIロゴ入りのトートバッグなどオリジナルプロダクトも並びます。

住所:文京区千駄木3-37-11
電話:03-5834-8045
営業時間:平日8:30〜17:30、土日祝8:00〜17:30(ブレックファーストLO11:15、ランチ11:30〜15:00)
定休日:無休

千駄木腰塚 本店

名物の「自家製コンビーフ」(400g 3980円)は、とろける上質な脂の旨みが特徴。本店の2階で職人が腕を振るい、「本物」のおいしさを提供。昭和24年(1949年)創業の老舗精肉店で、東京食肉市場の仲卸業者として競り・加工・販売のすべてを一貫して行う専門店。確かな品質のお肉が手頃な価格で手に入ると評判です。「いつでも良い品を食卓へ」届けることにこだわり、普段使いから特別な日のごちそうまで幅広く対応。自家製コンビーフは贈答品としても人気で、全国から注文が絶えません。

住所:文京区千駄木3-43-11
電話:03-3823-0202
営業時間:10:00〜19:00
定休日:水曜(実演販売のスケジュールはHPをご確認ください)

※掲載したお店や施設の臨時休業、年末年始・ゴールデンウイーク・お盆休みは営業時間が変更になる場合があります。事前にご確認ください。
※掲載のイラストマップは縮尺や詳細な位置など、実際と異なる場合があります。
※2026年5月26日現在の情報です。