箕輪城跡で本丸西虎口門が復元 一般公開がスタート
日本百名城に選定されている国史跡「箕輪城跡」(群馬県高崎市箕郷町)において、戦国時代の重要な出入り口であった「本丸西虎口門(ほんまるにしこぐちもん)」の復元工事が完了し、4月から一般公開が始まりました。この歴史的瞬間を祝う記念式典が現地で4日に開催され、地元の箕郷小学校の児童たちが通り初めを行い、完成を喜び合いました。
戦国時代の要衝 箕輪城の歴史的背景
箕輪城は、室町時代の1500年頃に長野氏によって築造されたと伝えられています。その後、武田、織田、北条、徳川といった戦国大名の拠点として重要な役割を果たし、最後の城主である井伊直政が1598年に居城を高崎城に移したことで廃城となりました。この城は、戦国時代の激動を物語る貴重な遺跡として、現在も多くの歴史ファンから注目を集めています。
本丸西虎口門の特徴と復元までの道のり
復元された本丸西虎口門は、高さ約4メートル、幅約3メートルの高麗門で、本丸にあった北、南、西の3カ所の虎口(出入り口)の中で最も幅が広く、唯一木橋を渡って本丸に至る重要な門でした。2003年の発掘調査では、城門の礎石や石垣など門に関わる遺構が発見され、絵図などの資料を参考に、高崎市教育委員会が2021年度から石垣を含めた復元整備に着手。今年3月に無事完成を迎えました。
児童たちの開門式と次世代へのメッセージ
記念式典では、市立箕郷小学校の6年生12人が「この門が100年後も200年後も私たちのまちを見守ってくれるように、次の世代へと大切に受け継いでいきます」と力強いメッセージを述べました。「開門」の掛け声を合図に、児童たちがひもを引いて門を開き、関係者らが門と木橋を渡る様子は、歴史の継承を象徴する感動的な光景となりました。
記念講演「箕輪城と武田氏」の開催予定
箕輪城跡の本丸西虎口門の復元完了を記念し、高崎市教育委員会は5月10日、歴史講演会「箕輪城と武田氏」を市市民活動センターソシアス(同市足門町)で開催します。講師は、戦国大名・武田氏研究の第一人者として知られる歴史学者で、信州大学名誉教授・長野県立歴史館特別館長の笹本正治さん(74)が務めます。武田氏の上州侵攻という歴史の流れの中で、箕輪城が果たした役割や戦略的地位を詳しく解説し、戦乱の過去から現代社会の平和への視座を探る内容となっています。午後1時半から市文化財保護課の職員が復元工事について報告し、同2時15分から講演が始まります。入場は無料で、定員は200人、事前申し込みは不要です。問い合わせは市文化財保護課(電話027-321-1292)まで。



