岐阜・下呂で春を告げる伝統の田の神祭りが開催
岐阜県下呂市の森水無八幡神社において、2026年2月14日、五穀豊穣を祈願する「田の神祭り」が執り行われました。この祭りは国指定の重要無形民俗文化財に登録されており、飛騨路に春の到来を告げる伝統行事として広く知られています。
中世の田遊びに起源を持つ華やかな祭り
田の神祭りは、稲の豊作を事前に祝う中世の「田遊び」を起源としています。若者たちが踊り子となり、色鮮やかな花笠をかぶって舞う様子から、「花笠まつり」とも呼ばれています。祭りの主役である「神主(テテ)」と踊り子4人が、竹を割って刻みを付けた「ささら」をこすりながら舞を奉納する姿は、古来からの農耕儀礼を現代に伝える貴重な光景です。
約130個の寄進笠が投げられるクライマックス
祭りのハイライトでは、やぐらの上から花笠を小型化した縁起物の「寄進笠」約130個が見物客に向かって投げられます。この寄進笠は御利益があるとされ、参加者たちが手を伸ばして受け取る様子は祭りを盛り上げます。名古屋市から訪れた62歳の会社員男性は、「御利益があるとは聞いていたが、初めて参加してまさか取れるとは思わなかった」と笑顔で語り、祭りの楽しさを実感していました。
この祭りは、地域の伝統を守りながら、多くの人々に春の喜びを共有する機会を提供しています。華やかな花笠と活気あふれる舞いは、飛騨路の文化遺産として今後も継承されていくことでしょう。