侍ジャパン井端弘和監督の「準備力」に元ドラゴンズ荒木雅博氏が期待
2026年3月6日にWBC初戦を迎える日本代表野球チーム。その指揮を執る井端弘和監督(50)は、現役時代に中日ドラゴンズで遊撃の名手として知られた人物である。10年以上にわたり「アライバ」と呼ばれる鉄壁の二遊間コンビを組んだのが、現在中日で球団本部長補佐を務める荒木雅博氏(48)だ。
「準備をする人」としての緻密さ
荒木氏は井端監督について「一球一球に対し怠りなく準備をする人」と評する。現役時代から染み付いたその力を、監督としても存分に発揮してほしいとエールを送っている。
「代表監督というのは、なかなかやりたい人のいないポジション。すごい決意を持ってやっているはず」と荒木氏は語り、井端監督が背負う重圧を推し量る。今回の侍ジャパンには大谷翔平選手や鈴木誠也選手ら強打者が名を連ねる一方で、遊撃手には堅守で知られる源田壮亮選手が選ばれた。この采配にこそ、井端監督らしさが感じられると指摘する。
師匠のような存在から学んだ「井端イズム」
荒木氏は現役時代、井端監督より1年遅れて内野のレギュラーに定着した。「ポジショニングなど全部を教えてもらった。自分には井端イズムが入っている」と振り返る。言葉数は少ないが、端的な説明から学ぶことが多かったという。
具体的な例として、走者一塁で投手ゴロが飛んだ際、どちらが二塁ベースに入るかを決める場面を挙げる。井端監督は「一、二塁間を抜かれて一、三塁になる方が嫌。俺が二塁に寄るからおまえはそっちをケアしてくれ」と瞬時に告げた。
「迷ったら最悪を考えて決断する。感覚だけじゃなく、しっかりとした計算がある」と感じた瞬間だったと荒木氏は語る。このような緻密な思考が、現役時代のプレーにも反映されていた。
想定と備えから生まれた名連係
二人の有名な連係プレーも、日頃の備えの賜物だった。二遊間のゴロを逆シングルで捕った荒木氏がグラブトスし、それを受けた井端監督が一塁に送球するというものだ。「僕はトスするだけ。常にイメージしていたのだと思う」と荒木氏は振り返る。
あらゆる状況を想定して備えていたからこそ、あのような高度な連係プレーが生まれたのである。荒木氏は引退後に外から野球を見るようになり、改めて井端監督の緻密さに気付かされたという。
WBCへの期待とメッセージ
今回のWBCでは、他国も前回以上に強力なメンバーを揃えている。「圧倒的に勝つのは難しい。劣勢に立たされた時も考えて考えて策を打ち、最後に追い越すという野球をやってくれると思う」と荒木氏は分析する。
現役時代と同様のしぶとさで、井端監督が率いる侍ジャパンが頂点に立つことを期待している。緻密な準備と計算に基づく采配が、世界の強豪を相手にどのように発揮されるか、注目が集まる。



